40代や50代になると膣のゆるみが気になるかもしれません。30代で「もしかして」と感じる人もいるかもしれません。膣のしまりは、膣周辺の筋肉である骨盤底筋の力によって生じるので、この筋力が落ちると膣がゆるみます。膣のゆるみは日常生活や性交で支障が生じることがあるので、放置しないほうがよいでしょう。そして中高年でも筋トレで全身の筋肉を鍛え直せるように、膣をトレーニングすることでしまりを取り戻せることがあります。
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目次
なぜゆるむのか。膣トレの前にまずは原因を知ろう
膣トレを始める前に、トレーニングで膣のゆるみを改善できる理由を知っておいてください。なぜゆるむのかを知っておけば、膣トレの内容が合理的であることを理解でき、モチベーションを高めることができます。普段からトレーニングなどをしていないと、どうしても筋肉量が少なくなることは避けられません。膣がゆるんでいく原因については把握して、トレーニングに取り組むことがおすすめです。
しまりは(膣圧)骨盤底筋により変わる
しまりの良さは膣圧のことを指しており、どれくらいの強さで膣を締められるかどうかによって締まりの良さが決まります。一般的には膣圧が高ければ高いほど締まりが良いですが、締まりを良くするためには膣周りの筋肉である骨盤底筋を鍛えなければいけません。骨盤底筋はトレーニングしなければどんどん弱くなっていきます。一方で骨盤底筋のトレーニング方法は時間をかけずに簡単いできるものも多いです。空き時間などを見つけて継続的にトレーニングに取り組みましょう。
膣トレを紹介~「自宅で簡単に」から「治療」まで
膣のゆるみを解消してしまりを取り戻す方法には、自宅でも仕事中でも簡単にいつでも行えるものから、道具を使うもの、そして婦人科クリニックなどで行う治療もあります。最初は自分で行えるものから始めることが大切です。どうしても効果が感じられないなら治療をするなど段階を踏んで取り組むようにしましょう。注意点としては無理のない範囲でおこなうことです。最終的には身体の不調を招いては意味がないため、自分自身の体調などと相談しながら少しずつ進めましょう。
「膣をキュッ」で筋力が回復する
膣を締める動作を繰り返すことで骨盤底筋を鍛えることが可能であり、普段から意識して膣をキュッと締める動作を意識することがおすすめです。単純に意識して締めるだけでも効果があるので、自宅や職場などでも気軽におこなります。空いている時間で筋力回復ができることから日常から意識的におこなえることがメリットです。
下腹部を鍛える
膣は骨盤底筋を鍛えることで効果的に締まりを良くできますが、他にも腹筋などで下腹部全体を鍛えればさらに締まりが良くなるでしょう。理由としては締めるためには腹筋なども使用するので膣周りの筋肉を総合的に鍛えることが大切です。下腹部は一般的な腹筋などで鍛えるなどの方法で問題ありません。器具などを使った方法もありますが、初心者の間は自重だけのトレーニングで十分です。
下半身を鍛える
下半身も膣圧を強くするには大きく関係しているため、太ももや股関節を鍛えれば膣圧を高くするのに効果的といえます。他にも下半身を鍛えることでヒップアップなどにも良い影響を与えてくれるのも嬉しい点です。自宅でできる方法としてはスクワット、効果的にダイエットもしたいならランニングも組み合わせると良いでしょう。
膣ボール
膣ボールとは膣内に入れて使用するトレーニング器具であり、さまざまなサイズや重さのものが販売されています。初心者の場合は最初から大きいサイズのものを使用するのはおすすめできません。小さいサイズのもので軽いものからトレーニングを始めましょう。膣ボールは一度使用したら洗って清潔に保つことが大切です。不衛生な状態で使用してしまうと炎症などの原因になります。
膣圧を計測するアプリ
膣圧を計測するアプリは膣ボールと連動しているものが多く、実際に自分の膣圧について把握することでモチベーションにもつながります。膣圧が高くなれば締まりも良くなっているので、パートナーとのセックスにも良い影響があるでしょう。膣圧を計測するアプリは多くのものがあるため、自分自身と相性が良いものを選んで使用することが大切です。中には膣圧の履歴を記録してくれるものもあります。
骨盤のゆがみを治すグッズ
骨盤の歪みは身体全体に負担がかかってしまうだけでなく、正しく膣の締まりを直すために効果的なトレーニングができないかもしれません。姿勢が悪い状態で日常生活を送っていると下半身太りやぽっこりおなかなどになってしまうケースも珍しくありません。骨盤のゆがみを直すグッズは座っているだけで効果があるものや、ストレッチなどで使用するものなどさまざまです。
ヒアルロン酸の注入
ヒアルロンの注入は人体に対しての負担が比較的少ないといわれており、ヒアルロン酸を膣内にいれることで膣壁に厚みを持たせることが目的です。膣壁を厚くすることで物理的に膣内を狭くします。またダウンタイムも短いことも特徴です。
治療は必ず診察を受けてから決めましょう
ヒアルロン酸の注入は他の治療と比べると安価であり、効果も出やすいため、初めて治療を受ける方が選択することも多い治療ですが注意が必要です。治療はまずご自身の膣の状態をしっかり把握することから始まります。膣の状態によっては効果がないこともあるため、自分だけで治療を決めてしまうと、効果が得られるまでに遠回りしてしまう患者様もいらっしゃいます。
実際に他院で効果を得られなかった例
40代女性(経膣分娩で2人出産)
ゆるみが気になり、ネットでみたヒアルロン酸注射が手軽に出来ると思い施術(150万円)その後思った効果が得られず別な病院で膣縮小手術(90万円)(手術により先に入れたヒアルロン酸は全て流出)
手術では効果を感じられたが、やはり感度や密着感がたりないと思い当院を受診。粘膜の菲薄化、膣の硬化が見られたため、当院でサーミVAやインティマレーザーを駆使し膣内をふっくらさせるための治療を現在継続中です。
膣の状態にあった治療をしないと、治療費が余分にかかってしまうこともあります。必ず医師に膣の状態を確認してもらったうえで、最適な治療を選択することをおすすめします。
院長 みつゆき みどり
【注意】挿入系トレーニングは潤滑ジェルを使って
膣に挿入するタイプのグッズを使って膣トレをするとき、衛生面に注意するのはもちろんのこと、グッズで膣を傷つけないようにしましょう。潤滑ジェルなどを使って、膣の内側を保護してください。挿入系トレーニングで膣壁を痛めてしまうと長期間トレーニングができなくなります。継続的なトレーニングを考えているなら膣を守る方法も大切です。潤滑ジェルは膣内が十分に濡れない場合には特に大事であり、怪我などをするとパートナーとのセックスもできなくなります。自身が濡れにくいと感じているなら、積極的に潤滑ジェルの使用がおすすめです。
膣がゆるいと性交での男性感度に変化がある?
「性交のときに膣がゆるいと思われたくない」と思っている女性がいると思います。男性は陰茎への圧力や摩擦で快感を得るので、女性は膣圧が強いほうが、つまり膣がゆるんでいないほうが、男性に快感を与えることができます。そのため、性交にアクティブな女性が膣トレに取り組むことは間違っていないと言えるのかもしれません。男性側からすれば膣圧がゆるいと感じにくく、膣内でイケない可能性も高くなってしまいます。満足度が高い性交をするためにも膣圧の高さは重要です。
性交だけじゃない、膣トレのメリット
膣トレは、尿漏れや膣脱の予防にもなります。日常生活で困っている方は膣トレを繰り返せば問題点を解決できる可能性があります。特に膣脱は内臓器官が適切な場所に配置されていない状態です。座っていても違和感があったり、内臓器官にも負担がかかってしまったりするので膣脱を防ぐことは重要です。正しいトレーニング方法を理解して、骨盤底筋の筋力強化に取り組むようにしてください。
まとめ
「膣のゆるみは膣トレで解消する」といった気合をもって臨んでみてください。膣のゆるみは性生活の快楽を減らしてしまうことがあります。膣トレでしまりを取り戻すことを考えているのであれば、クリニックに行くのも1つの手です。またかつてのように、自分もパートナーも満足できる性生活を取り戻せるはずです。自身が置かれている状況などに合わせて、適切なトレーニングや治療を行うようにしましょう。