膣に関する悩みは人それぞれです。ゆるみが気になる方や、乾燥などによる性交痛で悩んでいる方、その両方で悩んでいる方もいるでしょう。
膣のゆるみと性交痛の原因は異なりますが、共通している部分もあります。
本記事では、膣のゆるみと性交痛の原因、治療方法について解説します。両方を同時に解決できる治療方法や、症状が改善されるセルフケア方法も紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
施術担当
インティマレーザー、ウルトラヴェラを日本で初めて導入してきた美容婦人科のパイオニア。美容婦人科の先進国であるアメリカ、ビバリーヒルズにおいてレーザーによる膣の引き締め手術やレーザーを用いた女性器形成のライセンスを日本人女医として初めて習得。その後日本人向けに改良すると共に、より専門的に女性特有のお悩みを解決するため美容婦人科専門クリニックを東京に開業。
目次
膣のゆるみと性交痛の原因は異なる
膣のゆるみと性交痛の原因は、それぞれ異なります。膣のゆるみと性交痛の両方を感じている方は、まずはそれぞれの原因について理解を深めましょう。
膣のゆるみの原因
膣のゆるみの原因は以下のとおりです。
加齢による不調
加齢とともに筋力が低下することで、骨盤底筋の弾力と筋力が衰え、膣が緩んでいきます。骨盤底筋は、膀胱や子宮などの器官を支えて正しい位置に保ち、身体を支える非常に重要な役割を果たしています。
また、加齢による女性ホルモン(エストロゲン)の減少が原因で、膣が乾燥してしまい、膣壁も平らになっていくことが膣のゆるみと大きく関係しています。
出産による骨盤底筋のゆるみ
出産を経験すると、膣と骨盤底筋が伸び、筋肉組織の弾力性が失われる場合があります。さらに、出産時に裂傷や会陰切開が行なわれた場合、筋肉が損傷し膣のゆるみが続くことがあります。
しかし、出産を経験したすべての方が膣のゆるみを引き起こすわけではありません。体質や個々の回復力によって程度は異なります。
運動不足による骨盤底筋のゆるみ
運動不足も膣のゆるみの原因の一つです。
筋肉を使わなければ筋力が衰えることを知っている方は多いかと思いますが、骨盤底筋も同様です。座り仕事などの生活習慣によって筋力が衰えるケースもあります。
とはいえ、骨盤底筋を鍛えるのは難しいので工夫が必要です。後ほど詳しく解説しますが、「ケーゲル体操」というエクササイズが効果的です。
低用量ピルの長期服用や過度なダイエットによる痩せすぎ
低用量ピルを長期間服用している場合、低エストロゲンの状態になっている可能性があります。低エストロゲンの状態では、コラーゲンが減少し厚みのない膣壁になるため、空洞化が進み膣の奥がゆるいといった症状を引き起こします。
また過度なダイエットによって、痩せすぎている方も注意が必要です。痩せすぎの状態は同じように低エストロゲンの状態を引き起こします。
肥満体型
肥満体質の方は、骨盤底筋が体の重みを支えられなくなるため要注意です。骨盤底筋に負荷がかかり、筋肉が伸びてしまうことが膣のゆるみにつながります。
バランスの良い食生活と、適度な運動を行い健康的な体重を維持することが大切です。
性交痛の原因
性交痛の原因は以下のとおりです。
女性ホルモンの減少による膣の萎縮や乾燥
女性ホルモンであるエストロゲンが減少すると、膣が乾燥し濡れにくくなるため痛みを引き起こします。また、外陰部や膣内が萎縮する可能性も考えられます。
膣が乾燥すると摩擦で出血しやすくなり、雑菌が繁殖して萎縮性膣炎を引き起こす場合もあるため注意が必要です。
ストレスや緊張により筋肉のこわばり
ストレスや緊張で膣が潤わなくなるケースがあります。性行為自体に過去のトラウマがあったり、マイナスのイメージを持っていたりすると、メンタル面の不安が性交痛に大きく影響します。
ストレスや緊張によってデリケートゾーンの筋肉がこわばり硬くなることで、痛みを感じやすくなるのです。心身ともにリラックス状態を保つことが重要です。
出産による会陰部の痛み
出産後に性交痛を引き起こす可能性もあります。原因はさまざまで、裂傷や会陰切開、エストロゲンの分泌量の低下などが挙げられます。
出産の痛みなどの経験から、性行為に対して無意識に恐怖を感じている場合もあります。
出産後はホルモンバランスが崩れており、性交痛を引き起こしやすいため無理は禁物です。
炎症や感染症・婦人科系の病気
炎症や感染症・婦人科系の病気が原因で性交痛を引き起こしている可能性があります。
特に、子宮や卵巣の婦人科系の病気は、性交痛の原因の中で最も注意が必要です。婦人科系の病気の場合、数ヶ月かけて徐々に痛みが強くなっていきます。異変を感じたら、早めに病院を受診しましょう。
性感染症は自覚症状がほとんどないものもあり、放置すると不妊や腹膜炎の原因になるおそれがあります。
パートナーの前戯不足や誤った知識
パートナーの前戯不足や、誤った性的な知識によって性交痛を引き起こす可能性があります。膣はデリケートなため、快感ではなく痛みを感じる場合があるのです。
オーガズムを得られる力加減や場所は人によって異なるため、素直にパートナーに伝えることも大切です。
膣のゆるみと乾燥による性交痛に共通する原因
膣のゆるみと性交痛に共通している原因は「女性ホルモンのバランスが崩れること」です。更年期で女性ホルモンであるエストロゲンが減少したり、出産やストレスなどでホルモンバランスが崩れると、膣のトラブルを招く原因の一つになります。
ホルモンバランスが崩れると、膣の萎縮や潤い不足・乾燥など膣環境が乱れる原因となり、膣のゆるみと性交痛を引き起こしてしまいます。
また女性ホルモンであるエストロゲンが減少するのは更年期などの加齢によるものだけではなく、若い人でも低用量ピルを長期間服用していたり、過度なダイエットによって痩せすぎていたりすると、低エストロゲン状態となります。
この場合更年期の女性と同じ様に、膣壁の厚みがなくなり膣の中が空洞化したり、膣が乾燥し、傷つきやすくなります。
膣のゆるみと性交痛の治療方法
膣のゆるみと性交痛それぞれの悩みに対する治療方法を紹介します。
膣のゆるみの治療方法
膣のゆるみの治療方法は以下のとおりです。
治療方法 | 治療内容・特徴 |
外科的治療(手術) | ・メスやレーザーを使い膣を縮小させる ・入口から奥まで引き締めが可能 ・半永久的な治療効果を得られる |
レーザーやハイフによるマシンでの治療 | ・メスを使わない ・痛みがない ・ダウンタイムが短いため回復が早い ・治療スピードも早い |
膣ヒアルロン酸やパールフィラーなどの注入治療 | ・メスを使わない ・費用が他の治療方法に比べて安い ・他の治療と組み合わせられる |
性交痛の治療方法
性交痛の治療方法は以下のとおりです。
治療方法 | 治療内容・特徴 |
外科的治療(手術) | ・処女強靭症の場合は手術で処女膜を切開 ・切術後1ヶ月程度で性交渉が可能に |
レーザーやハイフによるマシンでの治療 | ・レーザーを用いて膣内に潤いを与える ・安全性が高く治療効果を得やすい |
ホルモン補充療法 | ・ホルモン(エストロゲン)を補充し膣内に潤いを与える ・内服薬・塗り薬・貼り薬・膣錠などさまざまな投与法がある |
リューブゼリー | ・医療現場でも用いられている潤滑液を性交時に使用する ・安全性が高く、手頃 ・根本的な解決にはならない |
膣のゆるみと乾燥による性交痛の悩みを同時に解決できる治療方法
膣のゆるみと、性交痛の悩みを同時に解決できる方法を紹介します。
レーザーやハイフによるマシンでの治療
レーザー治療は膣のゆるみと性交痛の悩みを同時に解決できます。代表的なレーザーの種類は以下のとおりです。
ビビーブ・高周波エネルギーを利用
・膣の引き締めや潤いアップの効果
・表面を冷やしながら熱エネルギーを与えるため身体への負担が少ない
・膣粘膜の厚みが1.5mm以下の方には向かない
レーザーの種類 | 特徴・得られる効果 |
インティマレーザー | ・海外でも認知されており安全性が高い ・膣粘膜を傷つけずに膣の奥深くまでムラなくアプローチできる ・膣に潤いを与え効果的に引き締める ・感度の向上も期待できる ・多くの照射モードがあり、様々な症状や悩みにアプローチできる |
モナリザタッチ | ・「炭酸ガスフラクショナルレーザー」を応用して膣の治療用に開発されたレーザー ・皮膚にダメージを与えず膣内へ効果的にアプローチ ・膣内に潤いを与え、引き締める効果がある ・膣のにおいが改善される |
ヴィーナスハイフ(膣ハイフ) | ・超音波を膣内にあてることでコラーゲンを活性化させる ・手術でしか届かなかった筋層にまでエネルギーが到達 ・麻酔を使用しないほど痛みがない ・効果の持続期間が1年と長い |
膣ヒアルロン酸の注入治療
ヒアルロン酸の注入による治療は、ゆるみを改善するものと、膣に潤いを与えるものの2種類があります。
一度にどちらも効果的というよりは、注入するヒアルロン酸によって、ゆるみを改善したり、潤いを与えたりと効果が変わります。
どちらの治療も膣に直接注入することになりますので早めに効果を実感できます。レーザーやハイフなどのマシンによる治療と併用して行うことができ、より効果をパワーアップすることもできます。
また、Gスポットの下に注入すれば、感度を向上させることも可能です。
ケーゲル体操は膣のゆるみや乾燥による性交痛にも効果的
膣のゆるみや乾燥による性交痛に効果的な「ケーゲル体操」を紹介します。
ケーゲル体操の効果
ケーゲル体操を習慣にすると、以下の効果が期待できます。
- 膣の引き締め
- ぽっこりお腹の解消
- 腰痛や姿勢の改善
- 冷え性や更年期障害の改善
- オーガズムの改善
骨盤底筋を鍛えることでゆるみの改善に繋がり、また血行が良くなることで潤い改善にも効果的だと考えられています。
ケーゲル体操のやり方
ケーゲル体操は以下の手順で行います。
ケーゲル体操
2.骨盤底筋引き締めたまま10秒間キープ
3.10秒間緩める
4.1~3を1セットとして10回繰り返す
5.1日に2セット行なうと効果的
ケーゲル体操は、どんな体勢でも行える体操で、毎日行うことで効果を発揮します。ただし、症状が重度の場合は、ケーゲル体操のみでの改善は難しくなります。治療を行いながらケーゲル体操を取り入れるとよいでしょう。
当院では膣の状態を詳細にチェック、適格な治療法をご提案いたします
当院では、豊富な治療法の中から患者様一人ひとりに最適な方法をご提案いたします。そのため診察では、患者様の膣の状態を詳細に把握するために、様々な観点から丁寧にチェックいたします。
ヒアリング
まず何が一番困っているか、何がお悩みかをしっかり伺います。具体的に何も悩みはないが今後のためにケアをしたいという理由でも構いません。お悩みに対して最短で最も効率的に解決が出来るようにアプローチします。
様々な項目で膣の状態を診察
セルフチェックでは見ることができない詳細な部分までチェックし、膣の状態を確認します。
チェック項目
チェック項目
- 膣の弾力
- 帯下(おりもの)の分泌量
- 粘膜の強度
- 粘膜の色 etc.(上記などから膣の健康度合いをスコア化)
- 筋肉の動き
- 血流
- 尿道のぐらつき(尿漏れがある場合にはICIQ*1によるスコア化)
- Gスポットの感度
*1:International Consultation on Incontinence Questionnaire-Short Form(国際尿失禁会議質問票)
診察の上複合的に判断し、最も適した治療をご提案
このように詳細な項目で診察を行ない、患者様の膣の状態を理解したうえで、ご予算や許容可能なダウンタイム、日常生活やお仕事での体の動かし度合い、性生活の頻度、パートナーとの関係性なども治療法の選択に考慮致します。
女性器の悩みは当院へご相談ください
膣のゆるみと性交痛を同時に発症することは珍しくありません。それぞれの原因は異なる場合がありますが、治療方法によって同時に解決できる悩みです。
とはいえ、膣のトラブルはデリケートな悩みのため、まわりに相談しにくかったり、病院に行くことを躊躇ったりする方も多いでしょう。当院では、女性院長が完全プライベート空間で診察から施術まで一貫して行なっております。ケーゲル体操のようなセルフケアを日常に取り入れるのも効果的ですが、症状が改善されない場合は当院へご相談ください。
施術担当
インティマレーザー、ウルトラヴェラを日本で初めて導入してきた美容婦人科のパイオニア。美容婦人科の先進国であるアメリカ、ビバリーヒルズにおいてレーザーによる膣の引き締め手術やレーザーを用いた女性器形成のライセンスを日本人女医として初めて習得。その後日本人向けに改良すると共に、より専門的に女性特有のお悩みを解決するため美容婦人科専門クリニックを東京に開業。
当院の4つの特徴
院長であるみつゆきみどりは2001年から婦人科形成に従事。日本で初めて美容婦人科を導入したパイオニアです。
当院では医師をはじめ看護師、コンシェルジュも全て女性。同じ女性として患者さまに寄り添った対応をいたします。
個室完備だけでなくプライバシーを確保するため、その時間はお一人のためにクリニックは貸し切り状態となります。
美容婦人科治療のパイオニアとして8種類以上の様々な治療の中からお一人ずつの状態に合わせたカスタマイズ治療をご提案します。