膣縮小治療は膣を引き締め、ゆるみを改善する治療です。ただ膣を引き締める治療も豊富にあり、どの治療を受けたほうが良いか迷ってしまいますよね。
膣縮小の治療方法は大きく分けて3つです。
- 膣縮小手術
- マシンによる治療
- 膣ヒアルロン酸注入治療
今回は、膣縮小治療について、それぞれの治療の違い、またどんな人におすすめかをわかりやすく解説いたします。
自分に合った膣縮小治療を知りたいと悩んでいる方は、参考にしてみてください。
膣がゆるむ原因
膣がゆるむ原因の多くは、出産や加齢によるものです。
出産では、胎児が産道を通る際に膣壁が引き伸ばされることで膣がゆるみます。
出産のほかにも、年齢を重ねるにつれて女性ホルモンが減少することによる膣粘膜のコラーゲン減少や、膣や肛門、尿道を引き締める働きのある骨盤底筋という筋肉の衰えも、ゆるみの原因となります。
膣がゆるむと次のような症状が見られます。
ゆるむと見られる症状
- 膣なら(ちなら)
- 尿もれ
- お湯漏れ(お風呂に入った際に水が漏れる)
- 性交時の感度低下
またこのような症状に悩まされるだけでなく、パートナーがなかなかいかない、といった悩みに繋がることもあります。
膣のゆるみを放置しておくと、骨盤臓器脱(子宮や膀胱が膣から体外に出てくる疾患)などの疾患に発展する可能性があるため、注意が必要です。
ゆるみの状態によって効果的な治療は異なる
膣のゆるみの状態によって効果的な治療は異なります。
そのため、膣がゆるんでいるからこの治療がいい、というふうに治療を決めてしまうと、治療を受けたとしても、効果がしっかりとでない可能性があります。
例えば筋肉のゆるみが原因の方に、膣のヒアルロン酸を注入したとしても、ヒアルロン酸を支える基盤である筋肉がないため、ヒアルロン酸の重みに耐えきれず、膣からヒアルロン酸がでてきてしまう、といったことにも繋がります。
そのため必ず膣の状態を医師に診てもらったうえで治療を決めることが重要です。
以下3つの治療に関してそれぞれ解説していきます。
膣縮小手術
膣縮小手術は、効果の高い治療方法の1つです。
施術方法とあわせて、メリットやデメリット、治療にかかる料金やおすすめする人について解説します。
膣縮小手術の施術方法
膣縮小手術は、ゆるんだ膣粘膜や筋肉を部分的に切除し、ヒダを形成しながら膣内を縫合します。
手術によって膣壁の皮膚と筋肉を縮め、膣を引き締めることができます。
手術中は麻酔を使用するため、手術による痛みは感じません。麻酔により眠っているため、痛みが苦手な方でも安心して施術を受けられます。
膣縮小手術のメリット
膣縮小手術のメリットは、以下の3つです。
効果が半永久的に持続する
膣縮小手術は、手術によって膣内の形状を変えられるため、根本的に膣のゆるみを解消できます。1回の治療で、効果が半永久的に持続します。
入院の必要がない
膣縮小手術では、治療当日に帰宅できます。
手術時間も短く、1〜2時間程度です。
性交時の感度が良くなる
膣壁にヒダを形成しながら縫合するため、性行為の際、パートナーの感度が今より良くなり、満足度もアップします。
膣縮小手術のデメリット
膣縮小手術のデメリットは、以下の2つです。
1か月は性行為ができない
膣縮小手術後は、腫れや痛みなどのダウンタイムがあります。
落ち着くまでに1か月程度かかるため、その間の性行為は控える必要があります。
生理期間中や妊娠中は受けられない
生理中は、手術中に止血の確認ができない可能性があり、治療を受けられません。
妊娠中の方も、出産時に膣のゆるみが再発する場合があるため、おすすめしません。
膣縮小手術はこんな人におすすめ
膣のゆるみを確実に引き締めたい
手術では筋肉から縫い合わせますので、縫い合わせた分確実に引き締める事ができます。
定期的に治療を受ける時間がない人
膣縮小手術は、1回の治療で半永久的に効果が持続するため、何度も通院する必要がありません。そのため治療時間を確保できない方に、おすすめです。
膣縮小手術の料金
当院では以下2つの膣縮小手術を行っています。
特にLVRは美容婦人科の本場ビバリーヒルズでの研修を受けた医師しか行えない手術です。
メニュー | 費用(院長が施術) | |
メスによる膣縮小手術(入口) | ¥462,000 | |
LVR レーザーによる膣縮小手術(後壁) | ¥770,000 | |
LVR レーザーによる膣縮小手術(前壁・後壁) | ¥990,000 |
マシン治療
膣の引き締めを行うことができるマシンとしては以下の4種類があります。
- インティマレーザー
- 3Dタイトニング
- ヴィーナスハイフ
- サーミVA / ビビーブ
施術方法とあわせて、メリットやデメリット、治療にかかる料金やおすすめする人を解説します。
マシン治療の施術方法
インティマレーザー
インティマレーザーは、レーザーで膣粘膜を加熱し、コラーゲンの生成を促進させます。
コラーゲンの増殖により膣壁の弾力が取り戻され、膣のゆるみが改善されます。
当院ではインティマレーザーの中でも、最上モデルである「Fotona SPダミナス」を導入しており、最新の引き締め治療が受けられます。
3Dタイトニング
2種類の異なるレーザーの組み合わせ、さらに複数の波長を出す世界最新の膣引き締め治療です。
膣壁の細胞に様々な角度から刺激を与え膣の奥深く、さらに広範囲にむらなく高いエネルギーを与え、インティマレーザーと比べてさらなるコラーゲンの新生、引き締め効果アップが期待できます。
ヴィーナスハイフ
ヴィーナスハイフは超音波を使った膣引き締め治療です。他のマシンでは届かない深さまで治療することができ、膣を奥から引き締めることができます。
サーミVA / ビビーブ
高周波エネルギーによって、膣を引き締める治療です。他のマシンでの前処置としてサーミVAを行うと、コラーゲンアップのブースターとなり、更に効果を高めることができます。
マシン治療の治療回数
マシンによる治療は、ヴィーナスハイフを除き、効果を実感するまでに複数回治療を受ける必要があります。
患者様の膣の状態やマシンにより、受ける回数は異なりますので必ず医師に相談するようにしましょう。
注意点として、マシンは受ければ受けるほど良い、と勘違いされる方も多いようですが、かえって逆効果になり、膣が固くなってしまう場合があるため、注意しましょう。
マシンによる治療のメリット
出血が少ない
LVR手術では、レーザーによって切開するため出血量を抑えられます。
膣内にレーザーを照射する方法では、出血がほとんどありません。
膣の広範囲を治療できる
マシンによる治療は、膣の奥(子宮口の手前)まで治療ができます。
また、膣の後壁とあわせて前壁も治療でき、膣をよりきつく引き締められます。
マシンによる治療のデメリット
マシンによる治療のデメリットは、ほかの膣縮小治療に比べ、料金が高い点です。
マシンによる照射の場合、複数回の治療を受ける必要があるため、料金は高くなる傾向にあります。
マシンによる治療はこんな人におすすめ
膣全体を引き締めたい人
マシンによる治療は、膣全体を引き締められるため、「尿もれ」「膣なら」などの症状が気になる方におすすめです。
治療によるダメージを最小限にしたい人
インティマレーザーでは、膣粘膜を傷つけません。痛みやダウンタイムもほとんど無く、身体への負担が少ないです。
マシンによる治療の料金
マシンによる治療の料金は、以下のとおりです。
メニュー | 価格(院長が施術) | |
インティマレーザー(Vタイトニング) (膣引き締め,入り口~奥まで全体) | 1回目 | ¥217,800 |
2回目以降 | ¥176,000 | |
3Dタイトニング (膣引き締め,入り口~奥まで全体) | 1回目 | ¥272,800 |
2回目以降 | ¥217,800 | |
4Dタイトニング (膣全体の引き締め,大陰唇のホワイトニング) | 1回目 | ¥327,800 |
2回目以降 | ¥272,800 | |
サーミVA(膣内) | 1回目 | ¥165,000 |
2回目以降 | ¥132,000 | |
ヴィーナスハイフ(超音波による膣の引き締め治療) 1回 | ¥217,800 |
膣ヒアルロン酸注入
膣ヒアルロン酸注入治療は、手軽に治療を受けられるため、希望される方が多いです。
施術方法とあわせて、メリットやデメリット、治療にかかる料金やおすすめの人を解説します。
膣ヒアルロン酸注入の施術方法
膣ヒアルロン酸注入治療は、注射器を用いて膣粘膜にヒアルロン酸を直接注入する方法です。ヒアルロン酸によって、ふっくらした膣になり、ゆるみを改善できます。
膣ヒアルロン酸は膣専用のものを利用します。当院では以下3つのヒアルロン酸を用いて治療を行っています。
- オリジナルハイドロフィラー
- プレミアムボリュームフィラー
- 韓国式パールフィラー
膣ヒアルロン酸注入の効果が出るまでの治療回数
膣ヒアルロン酸は初めての方でも1回で効果を実感することができる治療です。ヒアルロン酸は、入れた分だけ膣を引き締めることができるため、すぐに効果を実感することができます。
またヒアルロン酸はゆくゆく体内で分解、吸収されるため、効果を維持するためには定期的に何回も治療を受ける必要があります。
膣ヒアルロン酸の中には、2回目より注入する量が少なくなるものもあります。
それぞれの種類と持続期間
膣ヒアルロン酸の種類 | 持続性 |
オリジナルハイドロフィラー | 〇(約1~2年間) |
プレミアムボリュームフィラー | 〇(2年後も70%維持) |
韓国式パールフィラー | ◎(永久的な治療効果) |
持続期間が短いものは、一定期間がすぎると膣の状態が元の状態に戻るため、継続的に膣が引き締まっている状態を作るためには、何回も治療を受ける必要があります。
膣ヒアルロン酸注入のメリット
効果をすぐに感じられる
ハリや弾力のもととなるヒアルロン酸を膣内へ直接注入でき、治療当日から膣の引き締め効果が感じられます。
治療時間が短い
治療時間は、15分程度です。
ダウンタイムも少なく、普段と同じように過ごせます。
膣ヒアルロン酸注入のデメリット
治療を継続する必要がある
ヒアルロン酸は、時間の経過とともに体内へ吸収されます。
効果の持続期間は1〜2年と言われており、定期的な治療が必要です。
トラブルが多い
ヒアルロン酸そのものは、リスクが少なく安全性も確認されていますが、医師の技術不足による施術後のトラブルが少なくありません。
膣内はとてもデリケートな部分であり、施術には専門的な知識や技術が求められます。
痛みや違和感など、施術後のトラブルを防ぐためにも、経験豊富な医師のもとで施術を受けるとよいでしょう。
膣ヒアルロン酸注入はこんな人におすすめ
効果をすぐに感じたい人
膣ヒアルロン酸注入治療では、膣壁にヒアルロン酸を直接注入することにより、ボリュームのある膣になります。
ヒアルロン酸を注入した分だけ、膣内を狭くできるため、治療後すぐに効果を感じたい方におすすめします。
手術を受けたくない人
膣ヒアルロン酸注入治療は、短時間で受けられ、身体への負担も少ない施術です。
手術以外の方法で、膣縮小治療を受けたい方におすすめです。
膣ヒアルロン酸注入の料金
膣ヒアルロン酸の種類 | 料金 |
オリジナルハイドロフィラー | 275,000円~ |
プレミアムボリュームフィラー | 412,500円~ |
韓国式パールフィラー | 495,000円~ |
どっちが効く?各治療の違いを解説
膣ヒアルロン酸と手術の違い
膣ヒアルロン酸と手術の違いは、ハードルの低さと持続期間の長さです。
膣ヒアルロン酸はダウンタイムもほぼなくすぐに効果を出すことができますが、手術ではダウンタイムが一ヶ月ほどあります。ただ、手術では効果の持続期間が半永久的であるため、膣ヒアルロン酸の様に効果を持続させるために何回も治療を行う必要がありません。
膣ヒアルロン酸とマシンの違い
膣ヒアルロン酸とマシンでは効果がでるメカニズムが大きく異なります。マシンでは膣にダメージを与えて、膣の再生によってコラーゲンを増やし、ハリと潤いを与えます。
一方膣ヒアルロン酸では、膣粘膜に直接ヒアルロン酸をいれることにより、物理的に膣を引き締めます。
効果がでるメカニズムが異なるため、この2つの治療は組み合わせることで、より治療の効果をアップすることができます。
マシンと手術の違い
マシンと手術では効果の持続期間の長さ、また効果が異なります。
マシンはメスを入れる必要がないため気軽に受けることができますが、手術のように半永久的に効果を持続させることはできません。
一方マシンは膣内のコラーゲンを増やすため、潤いアップも期待できます。
まとめ
膣のゆるみが気になる方に、おすすめの膣縮小治療は、以下の3つです。
- 膣縮小手術
- マシンによる治療
- 膣ヒアルロン酸注入治療
おすすめの治療方法について、メリットやデメリットを確認しておきましょう。
メリット | デメリット | |
膣縮小手術 |
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マシンによる治療 |
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膣ヒアルロン酸注入治療 |
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当院では、膣縮小治療に精通している女性医師が、カウンセリングから施術までを一貫して担当しています。
「自分の症状に合った治療を受けたい」とお考えの方は、ぜひご相談ください。
施術担当
インティマレーザー、ウルトラヴェラを日本で初めて導入してきた美容婦人科のパイオニア。美容婦人科の先進国であるアメリカ、ビバリーヒルズにおいてレーザーによる膣の引き締め手術やレーザーを用いた女性器形成のライセンスを日本人女医として初めて習得。その後日本人向けに改良すると共に、より専門的に女性特有のお悩みを解決するため美容婦人科専門クリニックを東京に開業。