出産後に膣がゆるくなる原因は?症状や改善方法もあわせて解説!


「出産してからゆるくなった気がする」「以前のように性交が楽しめない」出産後、膣のゆるみに関し、このような疑問を持たれる方も多いかと思います。出産は、膣や子宮に大きな負担がかかるため、膣がゆるむ原因のひとつです。この記事ではゆるみで起こる症状や原因、対策について解説しています。出産後にゆるみが気になり、解決したい方や、出産が膣にどのような影響があるのかを知っておきたい方はぜひご覧ください。

目次

出産後に膣がゆるいと起こる症状について

出産後、膣がゆるむと起きやすい症状について、以下に解説します。

出産後膣がゆるむと起きやすい症状

膣がゆるむとこのような症状があります。

膣に水が入る

膣内に入り込んだ水やお湯が出てくるお湯もれの症状です。お風呂やプールなどに入った後、膣からお湯や水が流れてくるため、下着を濡らしてしまうことがあります。

尿もれ

尿もれはくしゃみやせきをした時、もしくは重いものを持ち上げようとした時など、いきみで尿がもれてしまう症状です。尿道の収縮をコントロールする筋肉は膣のゆるみもコントロールしています。したがって尿もれをコントロールできない場合、膣がゆるんでいると考えられます。

腟なら

膣ならは膣内に空気が入り込んでしまう症状です。膣内にたまった空気が出るときに、おならのような音がするときがあります。膣内に水が入る時と同じように、膣内の広がり及び膣口が閉じていない場合に起こります。膣ならは空気が出るだけなので、においはありませんが、思わぬ場面で音が出るため恥ずかしい思いをすることがあります。

パートナーからの指摘

パートナーからの指摘によって、ゆるみに気付くことがあります。性交時にパートナーから「ゆるくなったのでは」「イキにくくなった」などの指摘を受ける場合です。このような指摘を受けると女性側はとてもショックを受けるでしょう。もちろんパートナーの状態によるところもあるため、これだけでゆるくなったと決めつけることはできません。
しかしパートナーとの良い関係を続けるためにも、一度向き合うことは大切です。
また、性交時における自身の感度低下で、ゆるみに気付く場合もあります。

出産後のゆるみはいつまで続く?

尿もれやお湯もれなど、ゆるみの症状は出産後、通常1年程度で回復します。早い場合だと3〜4ヶ月程度で回復することもあります。しかし症状が以前の状態に完全に戻ることはありません。出産後1年程度経過しても症状に回復が見られない場合、もしくは早期に回復を目指したい場合は、トレーニングやクリニックで治療するなどの対策が必要です。

出産後の膣周辺の状態

出産後、胎児の成長にともなって引き伸ばされた子宮が収縮を始めるため、出産後3日くらいまでは腹痛が起きることがあります。分娩時に膣口を会陰切開、もしくは裂傷を起こしたした場合に縫合しますが、出産後1ヶ月程度で妊娠前のように体調が回復してきます。また胎児の重みなどで胎児を支える筋肉が伸びている状態です。このためケーゲル体操などのトレーニングを開始する方もいます。

カウンセリング予約はこちらから

出産後に膣がゆるむ原因

出産後に膣がゆるむ主な原因は骨盤底筋の衰えや、膣内部の広がりです。ゆるみの原因について以下に解説します。

骨盤底筋の衰え

骨盤底筋の衰えがゆるみの原因のひとつです。骨盤底筋は骨盤の底部にある筋肉群で、子宮やぼうこう、直腸などの臓器を支えています。また骨盤底筋は尿道や膣を引き締める重要な役割を持っています。
出産時において骨盤底筋の働きで胎児を支え、膣口もしっかり閉じているため、胎児は出産のタイミングまで出てきません。しかし出産が近づくと骨盤底筋はやわらかくなり、出産時に胎児が通過することや、いきみによって骨盤底筋が伸ばされたり断裂したり損傷を受けます。
このように出産によって大きな負担がかかり、骨盤底筋が損傷を受けることがゆるみの原因です。

腟内部の広がり

出産後に膣がゆるむ、もうひとつの原因が膣内部の広がりです。妊娠中、骨盤が広がり膣がやわらかくなることで胎児の通過に備えます。出産時に胎児が膣を通過する際、膣が胎児によって伸ばされ、伸びた膣内は空洞ができたように広くなります。
出産後、ある程度は収縮しますが、元の状態にまでは戻りません。ここはトレーニングで、ある程度は回復できる骨盤底筋とは違うところです。このため広がった膣を狭めるためにはクリニックでの治療が必要です。

帝王切開で膣はゆるむのか

帝王切開では胎児が膣を通過しないため、ゆるみが起きないイメージがあります。帝王切開では胎児が膣を通過する出産に比べ損傷は少ないです。しかし出産に向けて体はさまざまな準備をしており、膣も胎児の通過に合わせゆるむため、帝王切開でも膣のゆるみは起きます。

出産以外にもゆるむ原因がある

出産以外にも膣がゆるむ原因があります。運動不足や加齢、肥満などによるものです。骨盤底筋は意識的に動かさないとなかなか鍛えられないため、手や足などに比べ運動不足になりがちです。また骨盤底筋は他の筋肉同様、加齢により衰えます。さらにコラーゲンの低下によって膣の壁が薄くなり、膣内に空洞ができることもゆるみの原因です。他に肥満の場合、脂肪を抱えた臓器の重みが骨盤底筋に負担をかけ、衰えることでゆるみが起きることがあります。さらにくしゃみやせきなどのいきみが骨盤底筋に負担をかけ、損傷を与える場合があります。

カウンセリング予約はこちらから

出産後の膣ゆるみ改善方法

出産後の膣ゆるみ対策をご紹介します。トレーニングする方法とクリニックで診察を受ける方法です

自分でトレーニングする方法

膣ゆるみの原因は骨盤底筋の衰えと膣の広がりです。このうち骨盤底筋の衰えはトレーニングにより、ある程度まで回復が可能です。トレーニングには体操や器具を使用する方法があります。

体操で骨盤底筋を鍛える

骨盤底筋のトレーニング方法では、ケーゲル体操が代表的です。基本的なやり方は以下の通りです。
1.床に仰向けに寝て両足はひざを立て肩幅程度に開く
2.膣を意識してキュッと引き締める。排尿を途中で止めるイメージ
3.始めは2〜3回程度繰り返し、慣れてきたら引き締め後4秒程度止める

この動作を、始めは繰り返す回数や止める時間は少なめに、慣れてきたら徐々に増やしていきます。骨盤底筋は日常生活ではなかなか鍛えられることがないため、「意識的に締めて動かす」ことがポイントです。
紹介例では寝そべって行う方法でしたが、意識的に動かせればイスに座った状態でも良いですし、立って行うこともできます。このため、ちょっとした待ち時間などでも行えるトレーニング方法です。

器具を使用する方法

器具を使用したトレーニング方法では、インナーボールを使用したトレーニングが代表的です。インナーボールは、柔らかい素材でできた紐のついたボールです。これを膣内に挿入し、膣を引き締めたりゆるめたりを繰り返します。ボールを使用することで膣の引き締めをより意識できます。デリケートな箇所に使用するため、清潔に保つなど衛生上の注意が必要です。

クリニックで治療する

トレーニングで改善できるのは、ゆるみの原因が骨盤底筋の衰えの場合です。膣の広がりが原因の場合は、トレーニングで回復しません。この場合はクリニックで手術などの治療を受ける方法があります。
もしくは短期間で確実な効果を求める場合でも、クリニックでの治療がおすすめです。
当院では手術やレーザー治療など、さまざまな施術が行えます。もともと膣の広い方や、ゆるみのひどい方でも手術を行うことで根本的な対処ができ、半永久的な効果があります。
手術に抵抗がある方には、高周波で引き締めるレーザー治療があり、数種類の中から症状に合わせたレーザー治療が可能です。他に膣内にヒアルロン酸を注射器で注入する方法があります。
このようにゆるみの症状や希望に応じ、さまざまな治療の中から最適な方法を提案できます。

Q. 産後はいつから治療可能ですか?

産後は最低半年、また授乳が終わっていること、生理が再開していること、この3つが条件です。


最低半年、授乳が終わっていること、生理が再開していること、この3つが条件

出産で筋肉や、骨盤へのダメージがあるため、傷が回復するまでは治療はしてはいけません。授乳と生理はホルモンの関係です。施術は可能ですが、効果が出づらい場合がありますので、おすすめはしていません。

ホルモンの影響で効果が出にくい場合がある

ホルモンに関しては、授乳中はプロラクチンが増えるので、産後の状態と変わらない状態になります。クリニックによっては、ホルモンを考慮せずに治療する場合もありますが、当院ではしっかり効果を出したいので、なるべく終わってから、ということにしています。エストロゲンと黄体ホルモンのバランスも産後は変化があるので、このバランスが平常に戻ってからをお勧めしています。こちらも、効果が出づらくなるというのが背景になります。

産後何年も放置するより、治療が可能になったら早めに受けたほうが効果的

産後何年もたってから治療するよりは、授乳の終了や生理の再開などのタイミングをまってなるべく早く治療を受けた方が効果も出やすく長持ちする傾向にあるようです。

Q. 次の出産に支障はないですか?

一部の治療では支障があるので、注意が必要です。


外科的手術は支障あり

LVR、メスを使用した治療などの外科手術をした場合には、出産に支障があります。傷か避けたり、経腟分娩が難しくなる場合があるので、第二子以降の出産を検討されている方にはお勧めしていません。メスを使用した膣縮小手術をしていても出産可能という場合もありますが、こちらは入口の皮膚のみを治療している場合に限られるのではないかと思います。その場合は効果が感じづらいかったりすぐに元に戻った感じがすると言われる方がいらっしゃいます。根本的に手術によって入り口から奥までの筋肉までを縫い縮める手術では、出産への影響は避けることができません。

マシンやフィラー注入の場合は支障なし

マシンの場合は影響がありません。フィラーは注入部位や、出産の会陰切開によって入れたものがあふれ出してくる可能性はあります。ただ、出産の際には出血や分泌物、胎盤などの排出が多いためそれらに紛れてわからないでしょう。

Q. 産後に一番効果的な治療はなんですか?

患者様の状態や、今後のご予定によって効果的な治療は変わります。
今後も出産予定がないのであれば、コンビネーション治療が最も効果的です。


そもそも行える治療は産後の患者様の状態によって変わる

次の出産の予定がないのであれば、LVR(手術)が効果的ですが、根本的に引き締めるので次の出産ができなくなります。お子さんが小さいとダウンタイムがあるので、抱っこしたり、しゃがんだり、できない時期があるので、難しいかもしれません。
マシンによる治療や、フィラーが、現実的になるかと思います。

コンビネーション治療が最も効果的

その人のゆるみの状況に合わせてマシンを選んでいくことになりますが、自分の弱ってるところをカバーしてあげるために「コンビネーション治療」を行うことが最も効果的だと思います。例えば、「筋肉のゆるみがある、産後の生理が再開したばかりで膣内のコラーゲンが減ってる」というときは「筋肉のゆるみに対してはハイフ、コラーゲンに対してはインティマレーザー」というように2つを組み合わせたダブルタイトニングの治療を行われる方もおられます。

Q. 出産前の状態に戻りますか?

完全に戻すことは難しいですが、治療を組み合わせることでできる限り修復することは可能です。


完全に戻すことは難しい

一度伸びてしまった膣を完全に出産前と同じように戻すことは残念ながらできません。会陰切開、裂傷の有無もありますが胎児の頭の直径は10㎝程度あると言われますので様々な手技を用いても未出産の場合とは異なると思います。

治療を組み合わせることでできる限り修復することは可能

いくつかの治療を組み合わせることで、ダメージを出来る限り修復することは可能です。出産時に傷つく場所はその方によってかなり異なります。出生時の胎児の大きさや、会陰切開の有無でもそのダメージは異なりますし、難産で入り口からなかなか出てこなかったり吸引分娩、鉗子分娩になった場合などは特にダメージが大きくなります。まずはその方の膣の状態を把握するために診察時には力を入れてもらったり、抜いてみたり、場合によっては腹圧をかけたりしてゆるみの位置を詳細に確認しそれに合った治療をご提案していくようになります。

Q. 痛みやダウンタイムはありますか?

マシンでの治療、外科的手術での治療、フィラー注入での治療でそれぞれ異なります。


外科的手術ではダウンタイムは1ヶ月ほど

LVR(レーザーによる膣引き締め手術)手術の際には、1ヶ月ほど重いものを持ったり、和式トイレのようにしゃがんだり、腹圧がかかる動作は禁止です。性生活も2か月間は禁止です。一方脂肪注入による膣縮小の場合には脂肪採取部位の圧迫を数日して頂きますが、LVRほど厳密なダウタイムは必要ありません。また、どちらの治療も外科的手術なので痛みを伴います。痛み止めを内服していただき、手術当日は安静に過ごしていただきます。

マシンでは3日間のみ性生活が禁止

マシンの場合には、3日間の性生活禁止、です。重いものを持ったり、運動したり、お酒を飲んだり、ということも特に問題はありません。施術後当日のみ、お風呂はNG、シャワーでの入浴をお願いします。痛みに関しては、マシンはほとんど皆痛くないと言いますが、下腹部が重たい感じがする、という方がまれにいますが、ほとんどの方は何もないです。ただ、マシンの場合、例えばインティマレーザーでは全体の40%ぐらいの方はおりものが増える場合があります。2%尿漏れが一時的に悪化するという発表もあります。患者様の状態により異なるので一度ご相談ください。

フィラーでは5日間~1週間性生活が禁止

フィラーをした場合には、注入の本数にもよりますが、5日から1週間は性生活が禁止です。ただ、マシンと同じように、運動ができたり、重いものを持ったり、お酒もOKです。フィラーは針穴からの感染のリスクがあるので、抗生物質の処方がありますので内服して頂きます。フィラーの場合注射時の痛みを心配する方もいらっしゃいますが、注射時のほとんど痛みはないです。

まとめ

出産後の膣のゆるみには、膣内に水や空気が侵入することによる膣ならや水もれ、他に尿もれなどの症状があり、原因は骨盤底筋の衰えもしくは膣の広がりです。これらは出産直後からある程度回復しますが完全に元には戻りません。
自然回復以外には、トレーニングやクリニックでの治療を行う方法があります。骨盤底筋の衰えはトレーニングである程度回復します。しかし膣が広がっているなど、1年程度経過しても回復しない場合にはクリニックでの診察がおすすめです。
当院では完全予約制のプライベートな環境で、一人ひとり時間をかけて診察します。膣のゆるみでお悩みの方はぜひ一度ご相談ください。

気になる症状にお悩みの方へ
他院での施術に不安が残る方へ

お悩み相談・カウンセリング予約

こちらからお気軽にご利用ください。

カウンセリング予約へ

お急ぎの方はお電話での予約も受け付けております。

03-5789- 1107

診療時間10:00〜19:00土日祝日受付 / 完全予約制

※カウンセリングは初診料3,000円(税込 3,300円) のみ発生いたします。
※当院の治療はすべて保険適用外となっています。


03-5789-1107

診療時間10:00〜19:00
土日祝日受付/完全予約制

※無料カウンセリングは初診料3,000円(税込 3,300円) のみ発生いたします。
※当院の治療はすべて保険適用外となっています。

膣のゆるみに関連するページ