膣のゆるみが気になっている方の中には
「妊娠中でも膣縮小治療は受けられるのだろうか」
「妊娠中にできる、膣のゆるみをケアする方法はないのだろうか」
「膣縮小にはどんな治療法があって、いくらかかるのだろうか」
このような疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか。
膣縮小の治療は、妊娠中は受けられません。しかし妊娠中にもできる、膣のゆるみをケアする方法はあります。
そこで本記事では以下について解説します。
- 妊娠中に膣縮小治療が受けられない理由
- 妊娠中にできる膣のゆるみに対するケア方法
- 膣縮小の方法や費用、注意点について
妊娠中の膣縮小について気になっている方や、出産後に膣縮小治療を受けるか検討している方は参考にしてみてください。
目次
膣縮小とは
膣縮小とは、さまざまな理由でゆるんでしまった膣を引き締める治療方法をさします。膣縮小には、主に以下の3つの方法があります。
- 膣縮小手術
- マシンによる治療
- 膣ヒアルロン酸注入
それぞれ解説します。
膣縮小手術
膣縮小手術は、メスを用いて膣のゆるみを解消する外科的な治療方法です。ゆるんだ膣を引き締めるために筋層や粘膜を切開し、寄せ合わせる手法です。
治療にかかる時間は、約1〜2時間程度で、基本的には入院の必要はありません。また、治療中は麻酔をおこなうため、痛みが苦手な方でも安心して治療を受けられます。
膣縮小手術の効果は半永久的であるため、「1回の治療で終わらせたい」という方におすすめな治療法です。
ただし、治療後に経膣分娩にて出産をすると膣のゆるみが再発する可能性があります。身体への負担を考えると、出産予定のある方は後述するマシンによる治療や膣ヒアルロン酸の注入がおすすめです。
当院では、カウンセリングを受けた当日に手術を受けることも可能です。詳細は当院までお気軽にご連絡ください。
▼膣縮小手術の詳細はこちらも参考にしてください。
【膣縮小手術】膣のゆるみを根本から治療
マシンによる治療
マシンによる治療は、大きく分けて「レーザーを使用した外科的な治療方法」と「膣内部にマシンをあてて引き締める方法」の2種類があります。
<レーザーを使用した外科的な治療方法>
レーザーを使用して膣や膣周辺の筋肉、粘膜を寄せ集め、縫合していく治療方法です。膣のゆるみ具合によって施術方法は異なりますが、奥の方まで治療ができるのが特徴です。
また、施術中の出血や手術後の痛みが比較的少ないため、身体への負担も軽減できます。膣縮小手術と同じく、麻酔をしてから施術するため、痛みを感じることなく治療が受けられます。
<膣内部にマシンをあてて引き締める方法>
こちらの方法は、膣の粘膜を傷つけない治療法であるため、出血の心配がありません。さらに高い治療効果も認められており、広範囲にわたって膣のゆるみ改善が期待できます。
また膣のゆるみ改善だけではなく、以下の効果も期待できます。
- セックスの際の感度向上
- 膣の乾燥改善
- 性交痛の改善
これまでは外科的な膣縮小が一般的でしたが、出血を伴わないマシンでの治療を選択する方が増えてきています。気になる方は専門の医療機関に相談してみるとよいでしょう。
▼マシン治療の詳細はこちらも参考にしてください。
インティマレーザー(膣引き締め・ゆるみ解消のレーザー治療)
膣ヒアルロン酸注入
膣ヒアルロン酸の注入とは、膣の上下方向の粘膜に膣ヒアルロン酸を注入し、膣内腔を引き狭め、緩みを改善する方法です。これにより、膣内腔が引き狭まり、緩みが改善されます。
また自分自身の脂肪を注入する治療もあります。この場合身体に吸収されることはないため、効果は半永久的に保たれます。
膣のゆるみ具合や、どの程度引き締めたいかによって注入する量は異なります。カウンセリングや診察を通して、注入量が決められるため、医師にはっきりと希望を伝えるようにしましょう。
妊娠中に膣縮小はNG
妊娠中は基本的に、膣縮小治療は控える必要があります。妊娠中の手術や施術は自然流産や早産の可能性を高めるおそれがあるからです。
しかし、公益社団法人日本麻酔科学会によると、妊娠14〜28週の間におこなう手術は比較的、早流産の危険性が少ないとされています。
そのため、妊娠周期や母子の体調、本人の希望によっては治療をおこなうケースもあるでしょう。しかし、少しでも不安が残る場合には胎児への影響を考え、出産後に治療を受けるのが最良の選択かもしれません。
引用:公益社団法人 日本麻酔科学会「よくある術前合併症」
妊娠中の膣ケアは骨盤底筋トレーニングが有効
膣のゆるみに対する妊娠中のケアは、骨盤底筋トレーニングが効果的です。膣ボールなどのアイテムを用いた膣ケア方法もありますが、はっきりとした効果は認められていません。
ここでは、妊娠中でも安心しておこなえる骨盤底筋トレーニングを紹介します。
【座っておこなう骨盤底筋トレーニング】
- 背もたれにもたれないように浅く座り、背筋を伸ばします
- 両足を肩幅に開きリラックスしましょう
- 肛門や膣、尿道をぎゅっと締めるように意識して10秒間キープします
- 30秒休憩してください
- 2と3を10回繰り返します
- 今度は、早いテンポで肛門と膣、尿道を締めたりゆるめたりを10回おこないます
以上のトレーニングを、1日に5回を目安におこなってみましょう。
骨盤底筋トレーニングは筋肉を鍛える運動であるため、すぐには効果は出ません。効果があらわれるまで早くても、2〜3カ月程度必要です。
また骨盤底筋トレーニングは、膣のゆるみ改善に伴って尿もれの予防効果もあります。無理のない範囲で意欲的に取り組んでみましょう。
妊娠中や産後に膣がゆるむ原因
出産後に膣がゆるむのは耳にしたことがあるかもしれませんが、実は妊娠そのものも膣がゆるむ要因になります。
膣のゆるみに影響しているのは、骨盤底筋という筋肉です。骨盤底筋は骨盤の底に位置しており、底面から子宮や直腸、膀胱などの臓器を支える役割をもちます。
妊娠中に体重が増加すると、骨盤底筋に大きな負荷がかかりダメージを負ってしまいます。その結果、骨盤底筋の機能が低下し膣がゆるんでしまうのです。
それに加え、経膣分娩では胎児が産道を通って産まれてくるため、骨盤底筋に大きな力が負荷がかかります。妊娠や出産によりダメージを負った骨盤底筋は、しばらくして回復しますが完全に元の状態に戻らない可能性があるのです。
膣縮小を受けるのは産後6週間が目安
縮小治療を受ける時期は、産後6週間を目安にするとよいでしょう。出産後、母体が妊娠前の状態に戻るまでの期間を「産褥期」といい、6週間が目安だからです。
しかし、妊娠前の状態に戻る期間は個人によって異なるため、あくまで目安程度にしておきましょう。
また出産後は、ホルモンバランスが乱れやすいため動悸やめまい、疲れやすさ、気分の落ち込みなどの症状がみられるケースもあります。自身の体調やお子さまの様子をみて治療を受けるようにしましょう。
膣縮小にかかる費用
膣縮小治療は自由診療の取り扱いとなるため、高額になるケースが多いです。またクリニックによって料金設定が異なるため、必要に応じて確認するようにしましょう。
ここでは、当院の膣縮小にかかる費用を紹介します。
膣縮小手術(入口) | ¥462,000 |
LVRレーザーによる膣縮小手術 (レーザーを使用した外科的な治療方法) |
¥770,000〜990,000 |
インティマレーザー(Vタイトニング) 膣内部にレーザー照射をあてて引き締める方法 |
1回目: ¥217,800 2回目以降:¥176,000 |
膣ヒアルロン酸注入 | オリジナルハイドロフィラー:275,000円~プレミアムボリュームフィラー:412,500円~韓国式パールフィラー:495,000円~ |
※支払いは現金またはクレジットカードに対応しています。
※医療ローンをご利用いただけます、詳細はお問い合わせください
まとめ
膣のゆるみを改善する膣縮小治療は主に、膣縮小手術、マシン治療、膣ヒアルロン酸注入があります。
妊娠中は母子の健康面を考慮し、基本的には治療をおこないません。しかし、妊娠周期や母子の体調、本人の希望によっては治療が検討される場合もあります。
妊娠中におこなえる膣のゆるみ対策としては、骨盤底筋トレーニングが有効です。膣のゆるみを改善するだけではなく、尿もれの予防効果もあるため、ぜひ積極的に取り入れたい運動です。
当院では、妊娠していても治療ができるかどうかも含めカウンセリングで相談を受け付けています。仮に妊娠中に治療がおこなえなくても、妊娠中〜産後の膣ケア方法についてアドバイスが可能です。膣のゆるみが気になっている方は、当院までお気軽にご相談ください。
施術担当
インティマレーザー、ウルトラヴェラを日本で初めて導入してきた美容婦人科のパイオニア。美容婦人科の先進国であるアメリカ、ビバリーヒルズにおいてレーザーによる膣の引き締め手術やレーザーを用いた女性器形成のライセンスを日本人女医として初めて習得。その後日本人向けに改良すると共に、より専門的に女性特有のお悩みを解決するため美容婦人科専門クリニックを東京に開業。