産後の性交痛の原因は?対処法やセックス再開の目安を解説

「産後セックスを再開するのが怖い」「産後はじめてのセックスでヒリヒリとした痛みが……」出産後の女性の中には、性交痛に関する悩みを抱えている方も少なくありません。そこで本記事では、産後に起こる性交痛の原因や対処法、出産後にセックスを再開する目安について解説します。

産後の性交痛は治療により改善することができます。お悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。

Lady Doctor

院長 みつゆき みどり

産後に性交痛が起こるのはなぜ?3つの原因について解説

出産後に性交痛が起こる原因は大きく分けて3つあります。以下で説明するので、自分に当てはまるものがあるか確認してみましょう。

ホルモンバランスの変化で濡れない

授乳中は、膣内に潤いを与える働きがある女性ホルモン「エストロゲン」の分泌が減少します。そのため、膣内が濡れにくく痛みが出現したり、男性器が入らなかったりと悩む方が多いです。

さらに、エストロゲンの分泌が減少することで膣壁が傷つきやすくなってしまうため、挿入時にヒリヒリと痛みを感じてしまうケースも。

ただし、授乳回数が減ってくると徐々にエストロゲンの分泌も回復してきます。また、授乳の有無にかかわらず、産後6か月程経過し月経が再開されると、エストロゲンによる影響は落ち着いてくるでしょう。

会陰切開による傷が完治していない

会陰の傷や縫合による引きつれの回復に必要な時間は人それぞれです。産後1か月程度で痛みが落ち着く場合が多いですが、出産時のダメージの程度によって異なります。

一般的に出産後に体を回復させるためには6〜8週間必要と言われているため、産後の健診で主治医に確認するとよいでしょう。ただし、3か月を過ぎても縫合跡にヒリヒリとした痛みや引きつれを感じる場合は、膣壁の伸展性が悪くなっている可能性も。

ごくまれに、会陰の切開・裂傷後の縫合が開いてしまったり、炎症を起こしてしまったりすることが原因で、痛みを感じている場合もあります。また、帝王切開による分娩を行った方も、術創が治る過程で癒着が起こり痛みが長引いてしまうことも。

健診では問題ないと言われていても不安な時は、別の婦人科や婦人科形成科へセカンドオピニオンとして受診してもよいかもしれません。

出産を経験したことによる恐怖心やストレス

出産は女性の体に大きなダメージを与え、人によっては今まで経験したことがないような痛みを伴います。出産後は痛みや恐怖心を引きずってしまう方も多いでしょう。

出産時の痛みによる恐怖心から、セックスの際無意識に身体がこわばってしまい、なかなかリラックスできない状態となってしまいます。そのような緊張状態では、膣内に痛みを感じるケースが多いです。

心理的な面は軽視されてしまうことが多いです。しかし、出産による恐怖心やストレスによって性行為に踏み切れないという方も多いので、見過ごすことがないよう徐々に不安や恐怖を取り除くことが大切です。

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【原因別】産後のセックスで痛みを感じるときの対処法

ここからは、先ほど説明した原因に合った対処法について解説します。

性交痛の悩みはなかなか人に相談しづらいものです。しかし、痛みを我慢し続けるとパートナーとの性行為自体が辛いものとなってしまうので、ぜひ参考になさってみてください。

膣の乾燥はインティマレーザーによる施術が有効


婦人科形成におけるインティマレーザーの施術は、ホルモンバランスの乱れによる性交痛に有効な治療です。施術することで膣壁に弾力をつき、乾燥しにくい環境が整います。

みどり美容クリニックでは、インティマレーザーによる性交痛の改善などの、一人一人の状態にあった治療を提案可能です。当院では、インティマレーザー指導医の資格を有した院長が自らカウンセリングから施術まで行います。

手軽に使える潤滑ジェリーもおすすめ

また、授乳中はどうしてもエストロゲンの分泌が減少してしまうため、性交痛を感じる場合は潤滑ゼリーの使用もおすすめ。潤滑剤を選ぶ際は、滑りの良いものを選ぶことで痛みを感じにくくなります。

当院では、性交痛緩和を目的にした水溶性潤滑ゼリーの「リューブゼリー」をおすすめしています。

リューブゼリーをつけても痛い場合は、治療が必要なためお気軽にご相談ください。

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ホルモンバランスを整えるには規則正しい生活を

ホルモンバランスを整えるためには、十分な睡眠や栄養バランスのよい食事などの規則正しい生活を心がけましょう。

とくに、出産後は赤ちゃん中心の生活となってしまいやすく、なかなか十分な休息が取れない場合が多いです。その結果として、ストレスが溜まり身体への負担が大きくなるため、ホルモンバランスの乱れにつながってしまいます。

ホルモンバランスの乱れは産後の性交痛だけではなく、むくみや情緒不安定といったさまざまな症状を引き起こします。大変な時期であるからこそ、パートナーや家族と協力しながら、無理をせずに身体を休めることも赤ちゃんのために重要です。

傷が痛む場合は婦人科へ相談しよう

先述した通り、会陰の傷や縫合による痛みは、長い方でも3か月程度で落ち着く場合がほとんどです。その期間が過ぎても「縫合跡が引きつれて痛い」「会陰の傷に違和感がある」などの症状がある方は、早めに婦人科に相談しましょう。

もし、定期健診で問題がないと言われた場合は、セカンドオピニオンとして別の婦人科や婦人形成科のあるクリニックを受診するのも問題ありません。

縫合がうまくいっていない場合も、外科的な治療を行うことで性交痛が改善するケースもあります。産後に会陰の傷や縫合による痛みでお悩みの方は、一度ご相談ください。

恐怖心を感じる場合は一度パートナーと相談を

恐怖心やストレスにより性交痛を感じている場合は、一度パートナーに相談し悩みを共有することが大切です。コミュニケーションをとり、ゆっくりと性行為をはじめてみることで克服できる場合もあります。

また、パートナーと相談し、婦人科で専門家による心理カウンセリングを受けることも検討してみてください。

カウンセリングだからといって、全てを話さなければいけないわけではありません。ただし、率直な思いを話す方が改善に結びつきやすいのも事実です。初対面ではなかなか難しいかもしれませんが、気負わずに正直な気持ちを打ち明けるとよいでしょう。

産後のセックスはいつから再開していい?

セックス再開時期の目安は、産後の1か月健診後となります。1か月検診では、⼦宮の状態や会陰の傷や縫合の回復、悪露の状態などを確認します。あくまでも目安で人によって異なるため、健診の際に主治医に確認するのが確実と言えるでしょう。

ただし、帝王切開を受けた場合は、産後4~6か月を過ぎても体の痛みが続く可能性もあります。そのため、セックス再開には時間がかかると考えておいた方がよいかもしれません。

また、膣の状態が完全ではない産後数か月は、膣内の粘膜が弱い状態です。性行為を行うことで傷つきやすく、出血や痛みを伴う場合もあります。産後にセックスを再開する際はパートナーと相談し、身体に負担のかかりにくいソフトなセックスを心がけるとよいでしょう。

さらに、生理が再開していない場合でも、排卵している可能性があります。妊娠する可能性は十分にあると考え、家族計画を立てて、コンドームやピルなどの産後に適した避妊をする必要があります。ピルは授乳の有無によって、服用可能な時期が異なるため、自己判断で服用せずに医師へ必ず相談するようにしましょう。

まとめ

本記事では、産後の性交痛の原因や対処法についてわかりやすく解説しました。

出産後は体の変化はもちろん、新しい家族が増えることで生活リズムも一変してしまいます。セックスは夫婦の大切なコミュニケーションの一つですが、お互いの気持ちがかみ合わないと関係の悪化にもつながってしまいます。

相手の気持ちや身体を思いやりながら、時間をかけて夫婦の関係を築きましょう。

当院では女性院長が自らカウンセリングから施術、さらにアフターケアまで一貫して行います。ご予約はそのお時間でお一人様だけの完全貸切となっております。

産後の性交痛でお悩みの方は、ぜひ一度当院にご相談ください。

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記事監修者

美容婦人科の先進国であるアメリカ、ビバリーヒルズにおいてレーザーによる膣の引き締め手術やレーザーを用いた女性器形成のライセンスを日本人女医として初めて習得。日本人向けに改良すると共に、より専門的に女性特有のお悩みを解決するため美容婦人科専門クリニックを開業。

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