「ヴィーナスハイフ(膣ハイフ)」を検索すると「効果なし」という予測ワードが表示されるため、ヴィーナスハイフの効果に不安を覚える方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そこで、本記事ではヴィーナスハイフのメカニズムや他の治療法との違い、効果が得られないケースを解説するとともに、膣の引き締め治療に重要なポイントについてもお伝えします。ヴィーナスハイフの効果を知りたい方や、膣のゆるみの治療法にお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。
記事監修者
美容婦人科の先進国であるアメリカ、ビバリーヒルズにおいてレーザーによる膣の引き締め手術やレーザーを用いた女性器形成のライセンスを日本人女医として初めて習得。日本人向けに改良すると共に、より専門的に女性特有のお悩みを解決するため美容婦人科専門クリニックを開業。
目次
ヴィーナスハイフ(膣ハイフ)は向き不向きが分かれる治療なので効果がない人も
ヴィーナスハイフを使った施術では、以下のような効果が期待されます。
ヴィーナスハイフの効果
- 膣組織のコラーゲンの再生
- 膣の引き締めと弾力性の増加
- 尿漏れの改善
- 性交時の満足度の向上
- 免疫能の向上と炎症・乾燥の予防
ただし、ヴィーナスハイフは膣の状態により向き不向きが分かれるため、十分に効果が得られない場合もあります。ここでは、ヴィーナスハイフが効くメカニズムを解説するとともに、十分な効果が得られないケースについて説明します。
ヴィーナスハイフ(ウルトラヴェラ)が効くメカニズム
ヴィーナスハイフは、婦人科領域では初めてHIFU(ハイフ)技術が応用された治療機器です。
HIFU(ハイフ)は「High Intensity Focused Ultrasound」の略で、日本語では高密度焦点式超音波治療法と呼ばれます。虫眼鏡で太陽光を集めるように、超音波を特定の一点に集中させて、目的の部位にピンポイントに照射することが可能です。
具体的には、専用の機器を膣内に挿入し、HIFUのエネルギーを全周囲に照射して、膣壁内に超音波をあてていきます。HIFUのエネルギーを当てることで細胞内のコラーゲン生成が活性化され、膣のタイトニング効果(膣を引き締める効果)が生じる仕組みです。
膣壁の厚みによって効果がない場合もある
ヴィーナスハイフは、膣の引き締めや尿漏れ改善に非常に効果的ですが、膣壁の厚みによっては十分な効果が出ない場合があります。
ヴィーナスハイフは作用する深さが決まっている特殊な機器であり、作用する深さは表面から1.5mm、3.0mm、4.5mmの3段階です。施術では膣内部の厚さに応じてカートリッジを使い分けながら照射しますが、膣壁が1.5mmよりも薄い場合はエネルギーが届かず効果を得られないため、ヴィーナスハイフは不向きと言えます。
ただし、ヴィーナスハイフの他にも、膣のゆるみの治療法はたくさんあるためのでご安心してください。まずは専門医の診察を受けて膣の状態をよく確認し、自分に一番合った治療を選ぶことが大切です。
治療自体を受けられない方もいるため注意が必要
膣壁の厚みが足りない場合の他、以下の項目に当てはまる場合には施術を受けることができられません。
注意が必要な方
- 施術当日に生理中の方
- 妊娠している、または可能性がある方
- 授乳中や産後で生理が再開していない方
- 膣内に激しい炎症などトラブルがある方
- 子宮系の疾患がある方
- ステロイド治療を長期間受けている方
- 施術箇所に何かを埋め込んでいる方
- 骨盤内感染や膣内に出血がある方
これらの項目に当てはまる方で施術を希望する場合は、専門の医師へ相談しましょう。
自分の膣の状態にあった治療を選ぶことが必要
膣の引き締めには、ヴィーナスハイフの他にも以下のような治療法があります。自分の膣の状態にあったに適した方法を選ぶことが大切です。
当院の治療方法
レーザー機器4種
- ヴィーナスハイフ(V-HIFU)
- インティマレーザー
- サーミVA
- ビビーブ
注入タイプの治療2種
- 脂肪注入
- フィラー
手術2種
- メスを使った手術
- レーザーを使った手術(LVR)
施術によってメカニズムや治療できる症状、効果が続く期間、ダウンタイムの有無などに違いがあります。施術を受ける前にしっかりと専門医の診察を受け、自分の状態にあった治療を選びましょう。
当院の膣引き締め治療(膣縮小治療)について
ヴィーナスハイフと他の治療マシンとの違い
ヴィーナスハイフの特徴としては、以下の3点が挙げられます。
- 深層の筋肉にまでアプローチできる
- 痛みをほとんど感じない
- ダウンタイムがない
従来のレーザー治療では、膣の表層である粘膜上皮層にしかアプローチできない上に、膣表面に傷をつけてしまうデメリットがありました。一方、ヴィーナスハイフは膣表面にダメージを与えずに、表層の粘膜から深層の筋肉までアプローチ可能です。
筋肉の深さまでエネルギーが届くため、膣の奥から引き締める効果があり、1回の治療で1年~1年半と長い持続効果を保てます。さらに、施術時間は約20分と短く体への負担も少ないため、日帰り治療が可能です。
インティマレーザーとは
インティマレーザーは、膣内に「エルビウムヤグレーザー」という特殊なレーザーを照射することで組織内のコラーゲン生成を促し、膣や尿道を引き締める治療機器です。
膣のゆるみや尿漏れの他、モードを変えることでGSM(閉経関連尿路性器症候群)・膣の乾燥・デリケートゾーンの黒ずみ治療にも効果を発揮します。
当院では、最新機種である「SPダイナミス」を使用した施術を行っており、世界基準の治療が可能です。
インティマレーザーとヴィーナスハイフの違い
膣のゆるみの治療として、ヴィーナスハイフと同時によく検討されるのがインティマレーザーでの治療です。インティマレーザーとヴィーナスハイフの違いは以下のとおりです。
項目 | ヴィーナスハイフ(ウルトラヴェラ) | インティマレーザー |
使用しているエネルギー | HIFUエネルギー | エルビウムヤグレーザー |
エネルギーのが届く深さ | 1.5mm、3mm、4.5mmの3層 | 1.0~3.0mm |
効果 | 膣の引き締め、尿もれ、大陰唇のたるみ改善 | 膣の引き締め、尿もれ、外陰部の黒ずみ改善 |
痛み | ほぼなし | ほぼなし |
施術時間 | 約20分 | 約20分 |
施術回数 | 1年に1回施術 | 2ヶ月おきに2回施術、その後1〜2年に1回施術 |
ダウンタイム | ほぼなし | 約3日間 |
副作用 | ほぼなし(個人差あり) | ほぼなし(個人差あり) |
麻酔 | なし(医師と相談可能) | あり(膣の入口付近) |
費用の相場 | 膣の引締め1回約¥198,000〜 | 膣の引締め1回約¥198,000〜 尿もれ治療1回¥248,000〜 |
ヴィーナスハイフは膣組織の奥から引き締め可能な一方で、1.5mmより浅い場所にはエネルギーを届けられません。インティマレーザーは1.0mmとより浅い場所にもエネルギーを届けられるため、1.5mmよりも浅い層の症状を改善したい場合はインティマレーザーがおすすめです。
自分にあった治療を選ぶことが大切
上述のように、マシンや治療ごとに特徴があるため、自分の状態に合わせて最適な治療を選ぶことが重要です。当院では、最適な治療法を提案するために、まずは以下の項目で膣の状態を詳しくチェックします。
チェック項目
- 膣の弾力
- 帯下(おりもの)の分泌量
- 粘膜の強度
- 粘膜の色 etc.(上記などから膣の健康度合いをスコア化)
- 筋肉の動き
- 血流
- 尿道のぐらつき(尿漏れがある場合にはICIQ*1によるスコア化)
- Gスポットの感度
*1:International Consultation on Incontinence Questionnaire-Short Form(国際尿失禁会議質問票)
詳細に確認することで膣の状態をしっかりと理解した上で、患者様にもっとも効果的な治療法をご提案いたします。
自分だけで決めると遠回りするケースも
専門医に相談せず、自分だけで治療法を決めてしまうと、結果的に遠回りになってしまうケースがあります。以下は、実際に他院で効果を得られず当院に来院された方の例です。
40代女性(経膣分娩にて2人出産)
膣のゆるみが気になり、ネットで見たヒアルロン酸注射が手軽にできると思い施術(150万円)
その後、思った効果が得られず、別の病院で膣縮小手術を受ける(90万円)
このとき、先に入れたヒアルロン酸は、手術によりすべて流出。
手術により効果は感じたものの、感度や密着感が足りないと感じ、当院を受診。
粘膜が薄くなり、膣が硬化している様子が見られたため、インティマレーザーやサーミVAを使用し、ふっくらとした膣にする治療を継続中。
自分の状態が分からないままで治療を決めてしまうと、時間も費用も余分にかかってしまう恐れがあります。期待した効果を得るためには、まずは専門医の診察を受け、自分の状態を把握することが重要です。
まずはご相談ください
ヴィーナスハイフは膣の引き締めに効果的ですが、マシンの特性上、施術が向いていない患者様もいらっしゃいます。その場合治療をうけると思ったよりも効果が出ないこともあるため、必ず専門医の診察を受け、自分の状態にあった治療を選択するようにしましょう。
当院ではヴィーナスハイフだけでなく、インティマレーザーやサーミVAなど豊富な治療法をご用意しています。ヴィーナスハイフが合わなくても、診察結果を基により患者様に適した他の治療方法をご提案いたしますのでご安心ください。
また当院は日本で初めてヴィーナスハイフを導入したクリニックであり、院長は美容婦人科領域のパイオニアとしてセミナー発表や技術指導も行っている女性医師です。カウンセリングから施術、アフターフォローまで一貫して、院長が丁寧に対応いたしますので、まずはご相談ください。
記事監修者
美容婦人科の先進国であるアメリカ、ビバリーヒルズにおいてレーザーによる膣の引き締め手術やレーザーを用いた女性器形成のライセンスを日本人女医として初めて習得。日本人向けに改良すると共に、より専門的に女性特有のお悩みを解決するため美容婦人科専門クリニックを開業。