「麻酔の痛みや副作用が心配」
痛みや、手術の恐怖心から手術を躊躇っている方もいるのではないでしょうか。
膣縮小手術では麻酔が使用されるため、手術中に痛みを感じることはありません。ただし、クリニックによって使用される麻酔の種類が異なる場合があります。
本記事では、一般的に膣縮小手術で使用される麻酔の種類と、それぞれの麻酔の特徴を解説します。麻酔を打つ際の痛みを軽減する方法もあるので、痛みに弱い方や不安な方は事前に医師に相談しましょう。
目次
膣縮小手術で使用する麻酔の種類
膣縮小術で使用される麻酔の種類を紹介します。
クリニックによっては、いくつかの麻酔を併用するケースもあります。麻酔の点滴を刺す際の痛みが不安な方は、麻酔テープなどで痛みを和らげる方法もあります。
詳しくは担当医に確認してください。
静脈麻酔
静脈麻酔は、別名「無痛麻酔」と呼ばれています。
静脈麻酔 | |
概要 | ・麻酔薬を点滴で注入 ・眠った状態にする |
使用場面 | ・比較的広範囲で時間のかかる手術で使用 |
手術中の意識/自発呼吸 | なし/あり |
日帰り | 可能 |
メリット | ・意識がないため手術中の痛みや不安を感じない ・術後の目覚めの良さや気分不良が比較的軽度 |
デメリット | ・目覚めてから回復するまで一定時間が必要 |
静脈麻酔を使用する「4時間間から絶食」「2時間前から飲水禁止」となります。手術中は痛みを感じず、ほとんど記憶も残りません。
局所麻酔
局所麻酔とは、痛みを部分的に鎮痛する麻酔です。
局所麻酔 | |
概要 | ・麻酔薬を注射で注入 ・手術を行う箇所のみを部分的に鎮痛する |
使用場面 | ・手術時間が短く範囲が狭い手術で使用 |
手術中の意識/自発呼吸 | あり/あり |
日帰り | 可能 |
メリット | ・身体への負担が少ない |
デメリット | ・意識があるため痛みや恐怖心を感じる場合がある ・作用時間が短いため長時間の手術には適さない ・局所麻酔中毒を起こす可能性がある※1 |
局所麻酔は、身体に及ぼす影響が少なく呼吸や循環が安定します。膣縮小手術の場合、静脈麻酔と併用して使用されることが多い麻酔です。静脈麻酔を併用しない場合、大量の局所麻酔を使用するため、局所麻酔中毒が起きやすいといわれています。
※1局所麻酔中毒
麻酔が血管内に入ることで起こる中毒症状です。
めまい・ろれつが回らない・ふらつき・痙攣などの症状が現れます。
その後、興奮経路が遮断されると、抑制症状として意識消失・呼吸停止などが続きます。
ただし、麻酔の用法・用量を守っていれば中毒症状は防げます。
ブロック麻酔
ブロック麻酔は、「神経ブロック」と呼ばれる麻酔の方法です。
ブロック麻酔 | |
概要 | ・麻酔薬をブロック注射で注入 ・手術を行う箇所の神経の近くに注射をして痛みを軽減する |
使用場面 | ・一時的もしくは長時間にわたり神経機能を停止させ痛みを軽減させる目的で使用 |
手術中の意識/自発呼吸 | あり/あり |
日帰り | 可能 |
メリット | ・エコーで神経を確認しながら麻酔を注入できる ・ブロックしたい神経を選んで手術ができる |
デメリット | ・神経損傷※1や神経圧迫、局所感染、局所麻酔中毒などを起こす可能性がある |
末梢神経の根元の方へ麻酔を効かせ痛みをブロックします。痛みが緩和され血流がよくなることで、筋肉のこわばりもなくなります。
ブロック麻酔は、常用薬や体質の兼ね合いで行えない場合があります。行えるかどうかは担当医とご相談ください。
※1神経損傷
針やカテーテルの器具による直接の損傷のことです。
膣縮小で得られる効果
膣縮小をすることで膣の締まりがよくなり、以下の効果が期待できます。
- 尿漏れの改善
- 性行為時の感度のアップ
- お風呂やプールで膣内への水の侵入を防ぐ
- 膣内に空気が入りにくくなる
膣のゆるみが悪化すると日常的に尿漏れや、お湯漏れといった症状が起こり、常に不快感を感じることになるため、膣縮小治療を行い症状を改善することで快適に生活できるようになるでしょう。また膣が引き締まることで、性行為に対して積極的になり自信もつくはずです。パートナーにも喜ばれるでしょう。
膣縮小の外科手術方法
膣縮小手術は、膣の入り口だけではなく膣の奥まで引き締められます。ただし、クリニックによって手術できる範囲は異なるため、必ず事前に確認しておきましょう。
手術の際は麻酔を使用するため、施術中に痛みを感じることはありません。入り口部分を狭くする膣縮小手術は以下のような流れで行われます。
- 麻酔
- 膣の粘膜をはがし膣の筋肉を引き寄せる
- 引き寄せた筋肉を縫合
- 余った膣の粘膜を切除
- 膣の粘膜を縫合
膣縮小手術は、1度行うと半永久的に効果が持続します。また、レーザーを用いて奥まで引き締める場合の膣縮小手術(LVR)では、膣壁や筋肉の深い部分まで縫合するため、出産予定のある方は注意が必要です。出産予定(経腟分娩)のある方は、別の治療方法を検討した方がよいでしょう。
膣縮小手術の注意点と副作用
膣縮小手術の手術中は痛みはありませんが、術後に痛みやダウンタイムが発生します。具体的には以下のとおりです。
痛み/腫れ | 術後3~7日程度発生 |
出血 | 術後3~4日 |
傷:膣内 | 約1ヶ月で回復 |
傷:膣外 | 約3ヶ月~6ヶ月で回復 |
術後は特に、いきむ・しゃがむ・椅子に座る際に痛みを感じることがあります。痛みが発生した場合は、痛み止めを服用することで日常生活は問題なく過ごせます。体を動かす仕事の方は、大事を取って2~3日休むと安心でしょう。
術後は血液がにじむ場合があるため、ナプキンを使用してください。
また、傷口の回復スピードには個人差があります。外側の傷はしばらく赤く見えることがありますが、長くても6ヶ月程度で目立たなくなります。
術後1週間は入浴を控え、シャワーのみにしてください。性交渉は、1ヶ月控える必要があります。経過を見て医師が判断します。
膣縮小でメスを入れない治療方法
「身体にメスを入れたくない」「やっぱり手術は怖い」という方は、メスを使わない注入治療やレーザー治療などもあるので検討してみてください。
治療方法 | 概要 | 特徴 |
注入治療 | 脂肪細胞注入 | ・自分のお腹や太ももなどの余分な脂肪を膣壁に注入 ・アレルギーの心配がない |
ヒアルロン酸注入 | ・長い時間をかけて体内に吸収される ・約1年~1年半効果が持続 |
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レーザー治療 | インティマレーザー | ・安全性が高い ・痛みやダウンタイムが少ない |
ビビーブ | ・高周波エネルギーで膣を引き締める ・1度の施術で済む |
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V-HIFU | ・膣粘膜を全く傷つけることなく治療できる ・世界初の女性器専用超音波機器 |
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サーミVA | ・世界で800台以上の導入実績あり ・即効性が期待できる |
上記のように、メスを使用しなくても膣のゆるみを改善できる方法は多岐にわたります。膣の症状は人それぞれです。大切なことは、自分にあった治療をすることです。
膣縮小手術は麻酔を使用するため痛みが不安な方でも安心
膣縮小手術は麻酔を使用するため、痛みが不安な方でも安心して治療に臨めます。静脈麻酔を使用するクリニックが多いので、眠っている間に手術は終了します。
麻酔の際の注射の痛みが不安・怖いという方は、麻酔テープを使用して痛みを緩和することも可能です。
当院では、手術前のカウンセリングや診察を丁寧に行なっています。患者様のご希望に沿った治療の提案を行うため、是非一度ご相談ください。また手術をしたくない方にも最適な治療方法を提案いたしますので、まずはご相談ください。
施術担当
インティマレーザー、ウルトラヴェラを日本で初めて導入してきた美容婦人科のパイオニア。美容婦人科の先進国であるアメリカ、ビバリーヒルズにおいてレーザーによる膣の引き締め手術やレーザーを用いた女性器形成のライセンスを日本人女医として初めて習得。その後日本人向けに改良すると共に、より専門的に女性特有のお悩みを解決するため美容婦人科専門クリニックを東京に開業。