婦人科形成治療一覧

膣の入口にある処女膜が生まれつき厚く硬いため、性交渉時に挿入ができない、または挿入しようとすると「つっぱるような激しい痛み」が走る状態です。タンポンを入れることさえ困難な場合もあります。生まれつきの体質によるもので、処女膜の伸展性(伸び)が悪く非常に強靭であるため、通常の性交渉では破れず、痛みを伴う物理的なバリアとなってしまいます。局所麻酔下で「処女膜切開手術」を行い、痛みや挿入困難の原因となっている硬いヒダのつっぱりを、メスやレーザーで数カ所切開して膣口を広げることで、スムーズな性交渉やタンポンの使用が可能になります。

性交渉や激しい運動、タンポンの使用などで処女膜が断裂(破れた)した場合に性行為をしていなくとも、処女膜が破れる場合があります。。身体的な不調はありませんが、「初体験の感覚を取り戻したい」「結婚を控えている」など、精神的な理由で再生を希望されます。物理的な刺激によって、膣入口にある粘膜のヒダが断裂したことが原因。断裂して残っている粘膜のヒダを集め、吸収糸(溶ける糸)で丁寧に縫合し、処女膜が元々あったような状態に戻す「処女膜再生手術」を行います。より簡易的に縫い合わせ、短期間の効果(約1週間)を目的とした「処女膜プチ再生術」もあり、ご予定に合わせて選択できます。

小陰唇の皮膚が、周辺の皮膚と比べて褐色〜黒っぽく変色している状態です。痛みやかゆみなどの機能的な問題はありませんが、「色が汚く見える」など見た目を気にされてコンプレックスに感じる方が多いです。下着やナプキン、自転車のサドルなどによる慢性的な「摩擦」が最大の原因で、摩擦刺激から皮膚を守ろうとしてメラニン色素が過剰に生成され、色素沈着を起こします。また、加齢やホルモンバランスの影響も受けます。黒ずみの原因であるメラニン色素にアプローチし、「Vホワイトニング(レーザー)」を照射して色素を薄くする方法や、専用のピーリング剤、美白クリーム(ハイドロキノンなど)の塗布でターンオーバーを促し、徐々に色調を改善していきます。

小陰唇のヒダが伸びてたるんだり、厚く肥大したりして、大陰唇からはみ出している状態です。タイトなジーンズや下着を履くと「擦れてヒリヒリ痛む」、自転車に乗ると「サドルに当たって痛い」といった支障が出ます。また、ヒダの間に垢が溜まりやすく、臭いやかゆみの原因にもなります。生まれつき(遺伝的)の大きさが主な原因ですが、加齢による皮膚のたるみ、出産時のいきみ、アトピーやナプキンかぶれなどで慢性的に掻く・擦るといった刺激によっても、徐々に肥大・伸展していきます。根本的な改善には、余分な皮膚やたるみを取り除く「小陰唇縮小手術」が最適。メスやレーザーを用いて肥大した部分を切除し、形を整えます。軽度のたるみであれば、機器(サーミVA、インティマレーザー)による引き締めも選択肢となります。

女性器の一番外側(Iライン)にあたる大陰唇の皮膚が、色素沈着によって黒ずんでいる状態です。特に鼠径部(足の付け根)との境目や、小陰唇と接する内側で目立ちやすく、温泉などで人目が気になるというお悩みがあります。小陰唇と同様に、下着などによる慢性的な「摩擦」が主な原因で、メラニン色素が沈着することで黒ずんで見えます。また、加齢による肌のターンオーバーの乱れや、ホルモンバランスの影響も受けます。「Vホワイトニング(レーザー)」の照射で色素沈着を改善するほか、専用のピーリング剤や美白クリーム(ハイドロキノンなど)を塗布し、肌の再生を促す治療も行います。

大陰唇の皮膚にハリがなくなり、「シワが寄ってたるんでいる」状態です。見た目が老けた印象になり、コンプレックスに感じる方が多いです。たるみが強いと、小陰唇が露出しやすくなり、擦れて痛む原因にもなります。主に加齢が原因で、年齢とともに皮膚のコラーゲンやエラスチンが減少し、ハリが失われることでたるみが生じます。また、急激なダイエットや出産後の体重減少によって皮膚が余り、たるんでしまうケースもあります。たるんだ皮膚を引き締める機器治療(サーミVA、ヴィーナスハイフ)が効果的で、高周波や超音波でコラーゲン生成を促してハリを取り戻します。たるみが非常に強い場合は、余分な皮膚を切除して縫い縮める「大陰唇除皺(じょしゅう)手術」を行います。

若い頃にあった大陰唇のふっくらとしたボリュームがなくなり、「しぼんで平坦になった」状態(やせ)です。クッション機能が失われ、「座った時に骨が当たって痛い」「小陰唇が下着に擦れて痛い」といった症状が出ます。主に加齢による皮下脂肪の減少と、皮膚のコラーゲンの減少が原因。急激なダイエットによって脂肪が失われることも原因となります。失われたボリュームを補う「注入治療」が基本で、手軽に行える「ヒアルロン酸注入(大陰唇フィラー)」や、ご自身の脂肪を採取して注入する「大陰唇脂肪注入」があります。脂肪注入は定着すれば半永久的な効果が期待できます。

小陰唇とは別に、クリトリスの横や小陰唇との間に、余分な皮膚のヒダ(副皮)がある状態です。ヒダが複雑に入り組むため、垢(恥垢)が非常に溜まりやすく、デリケートゾーンの「しつこい臭い」や「かゆみ」の原因になります。ほとんどが生まれつき(先天的)のもので、小陰唇が肥大している方に合併していることも多く、小陰唇と一体化して大きく見える原因にもなっています。局所麻酔下で「副皮除去術」を行い、メスやレーザーを用いて、審美的なバランスを見ながら余分なヒダを切除します。臭いやかゆみの原因が取り除かれ、衛生的になります。小陰唇縮小手術と同時に行うことが多い施術です。

クリトリス全体が厚い包皮に覆われており、性的興奮時にも先端が露出しづらい状態です。包皮の内側に垢(恥垢)が溜まりやすく、「強い臭い」や「かゆみ」の原因になります。また、刺激が包皮に妨げられ、性交渉時に快感を得にくい(感度低下)原因にもなります。ほとんどが生まれつき(先天的)のもので、副皮が発達している場合や、小陰唇が肥大している場合に併発しやすい傾向があります。局所麻酔下で「クリトリス包皮除去術」を行い、クリトリスを覆っている余分な包皮を、メスやレーザーで切除してクリトリス先端を適度に露出しやすい状態にします。これにより衛生状態が改善し、感度アップも期待できます。

性交渉やクリトリスへの刺激で、快感を得にくい、オーガズムに達しないといった状態です。「クリトリス包茎」で物理的に刺激が伝わりにくいケースや、「膣のゆるみ」で摩擦が不足しているケースがあります。また、加齢による血流低下や神経の鈍化、精神的な要因も関係します。クリトリス包茎が原因の場合は「包皮除去術」が有効。膣のゆるみが原因の場合は、膣の引き締め治療(機器や手術)や「Gショット(Gスポットへのヒアルロン酸注入)」を併用することで、多角的に感度を向上させることが可能です。

おへその下からアンダーヘアの生えている部分(恥骨上部)が、脂肪によって「ポッコリと盛り上がっている」状態です。タイトなスカート、パンツ、水着、レギンスなどを履くと、その膨らみが外見から目立ってしまい、恥ずかしさを感じます。生まれつきの骨格や脂肪の付き方(体質)による場合と、体重増加によって恥骨部に皮下脂肪が蓄積した場合(肥満)があります。この部分の脂肪は、ダイエットをしても落ちにくいのが特徴。盛り上がりの原因である皮下脂肪を直接取り除く「恥骨上(どて)脂肪吸引」が最も効果的です。カニューレと呼ばれる細い管を挿入し、余分な脂肪を吸引します。ベイザーなどを併用することで、より滑らかで平らなラインに整えることが可能です。