久しぶりに性行為をしたときに「今までに経験したことのない痛みを感じて怖い」と不安になった経験はありませんか?
「久しぶりだから痛いの?」「次も痛いのか不安…」「もしかして病気?」など、痛みを感じる原因がわからないままだと不安も膨らむものです。しかし、性交痛はデリケートな問題であるため、どこに相談すれば良いかわからない方もいるでしょう。
そこで本記事では、久しぶりに性行為をした際に感じる痛みの原因について詳しく解説します。痛みを緩和するセルフケアや治療方法も紹介するので、この機会に知識を深め、パートナーとの性生活での不安解消に役立ててみてください。
施術担当
インティマレーザー、ウルトラヴェラを日本で初めて導入してきた美容婦人科のパイオニア。美容婦人科の先進国であるアメリカ、ビバリーヒルズにおいてレーザーによる膣の引き締め手術やレーザーを用いた女性器形成のライセンスを日本人女医として初めて習得。その後日本人向けに改良すると共に、より専門的に女性特有のお悩みを解決するため美容婦人科専門クリニックを東京に開業。
目次
久しぶりの性行為で感じる性交痛は膣の萎縮が原因かも?
膣内や膣周辺は、女性ホルモンのお陰で張りや潤いを保っています。しかし、女性ホルモンが減少すると腟が乾燥し、萎縮して硬く縮んでしまう『腟萎縮』の状態になるため、刺激に弱くなり性交痛を感じるのです。
ここでは、年齢とともに変化する体の仕組みや、萎縮した状態の膣に見られる症状などを詳しく解説します。
年齢とともに変化する体
誰しも年齢を重ねるごとに体の変化はありますが、とくに女性は、生涯を通じて女性ホルモンの影響を受けながらさまざまな変化を感じるものです。女性ホルモンには「エストロゲン」と「プロゲステロン」の2種類があり、主に以下のような役割を担っています。
女性ホルモンの種類 | 役割 |
エストロゲン |
・肌の張りやうるおいを保つ ・女性らしい体を作る ・子宮内膜を増やし、妊娠の準備をする ・骨密度を維持する |
プロゲステロン |
・子宮内膜を整えたり増殖を抑える ・妊娠時には子宮内膜を維持する ・乳腺の発達を促す |
画像のように、性成熟期である20〜40代を過ぎると、女性ホルモンの分泌量が大幅に減少します。
※参照:厚生労働省|働く女性の心とカラダの応援サイト
とくにエストロゲンの分泌量が減少すると、皮膚の潤いが少なくなるだけでなく、膣内の乾燥も進みます。膣内の粘膜が萎縮して性行為時の摩擦をダイレクトに受けると、痛みを感じる可能性があるのです。
萎縮している状態の膣に見られる症状
萎縮している膣は張りや潤いが少なくなり、表面が薄くなっている状態です。ふっくらと張りのある膣は外部からの刺激を受けにくいのですが、エストロゲン減少の影響で膣の表皮が萎縮すると、刺激を受けやすくなり、少しの刺激ですぐに切れてしまい出血してしまうようになります。
また、エストロゲンの減少により膣内の環境を健やかに保つ「乳酸桿菌(にゅうさんかんきん)」も減るため、膣内が細菌感染を起こしやすい状態にもなります。そのため膣の表面に傷がつくと、傷口から細菌感染を起こす可能性もあるのです。この場合黄色や褐色のおりものが出たり、悪臭がしたりといった状態を引き起こします。
さらに膣の萎縮が悪化すると萎縮性腟炎となり、以下のような症状が見られるようになります。
- 黄色や褐色のおりものが出る
- 悪臭がする
- 膣・外陰部に痛みや熱っぽさを感じる
- 外陰部にかゆみがある
- 性交時に痛みや出血がある
- 排尿痛がある
こんな痛みがある場合は注意が必要
性行為時に感じる痛みは、加齢に伴う膣萎縮が関わっている可能性があります。しかし、膣萎縮だけではなく子宮系の病気が原因で痛みを感じるケースもあるため、軽く考えてはいけません。
性行為時に痛みを感じる場所は、大きく分けて2箇所あります。
- 膣の入口付近
- 膣の奥や骨盤内
膣の入口付近で感じる痛みは、膣内が乾燥・萎縮している状態で摩擦が起こった際に感じるケースが多くみられます。一方で、男性器を深く挿入したタイミングに合わせて膣の奥深くや骨盤内で痛みを感じる場合は、子宮系の病気が隠れている可能性があるため注意しましょう。
子宮系の病気
性交痛を感じる子宮系の病気として、以下のものが挙げられます。
- 子宮内膜症
- 卵巣腫瘍
- 子宮筋腫
性行為時に強い痛みを感じる場合は、子宮内膜症の可能性が考えられます。子宮内膜症とは、本来、子宮の内側にしかできない細胞が体のさまざまなところに発生する病気です。骨盤内や、子宮と直腸の間にあるダグラス窩に癒着を起こすと、性交痛を感じやすくなります。
50代で新たに子宮内膜症が発症する可能性は低いものの、可能性はゼロではありません。
また、卵巣腫瘍や子宮筋腫などが進行している場合にも、性交痛を感じるケースがあります。いずれにせよ放っておくとご自身の体がきつくなるため、性行為時に毎回痛みを感じるといった場合は早めにクリニックへの受診を検討しましょう。
すぐに自分でできるセルフケア
膣萎縮は放置していても勝手に治ることはありません。そのためクリニックでの治療が必要になってきます。ただし、すぐにクリニックへ行くことが難しい場合は、一時的な対処にはなりますがセルフケアも有効です。
セルフケアの代表例として「膣のマッサージ」と「潤滑ゼリーの使用」についてそれぞれ紹介します。
膣のマッサージ
膣周りにある筋肉をほぐすために「膣マッサージ」を取り入れてみましょう。膣マッサージで膣周辺や膣の入口を優しくほぐすことで、性交痛の緩和を期待できます。
膣マッサージの手順は、以下のとおりです。
- 親指や人差し指にオイルやゼリーを塗布する
- 指の第二関節あたりまでを膣の入口に入れる
- お腹側から肛門に向かって入口の縁を優しく撫でる(片側30秒ほど)
慣れるまでは無理に力を入れないよう気をつけましょう。膣内にバイキンが入らないように爪は短く切り、マッサージ前にはきれいに手を洗うことも大切です。
潤滑ゼリーの使用
性行為時の摩擦による痛みを和らげたい方には『潤滑ゼリー』の使用がおすすめです。特に当院では薬局でも買うことができるリューブゼリーをおすすめしています。リューブゼリーとは、精製水をメインとした水溶性潤滑ゼリーのことで、体に害のある成分は使っていません。
性交の直前に、500円玉ほどの大きさのリューブゼリーを膣や膣周りに塗布して使用します。使用量は人それぞれであるため、摩擦が和らぐ量を十分に出して使いましょう。
リューブゼリーの使い方について詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてチェックしてみてください。
クリニックでの治療
クリニックでは主に以下の3つの治療を行っています。
- インティマレーザー
- ヴィーナスハイフ
- 膣ヒアルロン酸
それぞれ詳しく解説します。
インティマレーザー
インティマレーザーによる治療では、膣の奥深くかつ広範囲にムラなくレーザーを照射して膣壁に弾力をつけ、乾燥しにくい環境を整えていきます。膣粘膜を傷つけることなく、高い治療効果を引き出せる点がインティマレーザーのメリットです。
インティマレーザーは性交痛だけでなく、膣の乾燥や灼熱感・小陰唇の違和感などを感じる方にもおすすめです。インティマレーザーでも照射方法にはいくつか種類があり、性交痛が気になる方には「レノバレイズ」と呼ばれるモードでの照射が行われます。
ヴィーナスハイフ
ヴィーナスハイフ(膣ハイフ)は超音波を使った膣引締め機器のことで、膣組織のコラーゲン再生を促します。ヴィーナスハイフの施術を受けると、膣の引き締めや弾力性の増加・性交時の満足度の向上を期待できます。
ヴィーナスハイフは、膣の表面に傷をつけないため痛みも感じません。効果の継続期間も1年〜1年半と比較的長いのが特徴です。
膣ヒアルロン酸
膣ヒアルロン酸とは、膣にヒアルロン酸を注射して膣のゆるみ改善や感度アップを目指す治療方法です。手術のように手間がかからないため手軽にでき、すぐに効果が現れるため、初めて膣の治療を行う方に人気があります。
膣ヒアルロン酸はメスを使わないため、出血の心配もありません。注入したヒアルロン酸は時間の経過とともに体内に吸収され、膣内に潤いを与えます。
アレルギー反応が出るケースもあるため、膣ヒアルロン酸を検討する方は信頼できる医師のもとで治療を受けましょう。
受診の目安
少しでも違和感を感じたら、治療を受けるかどうかに関わらず、まずはクリニックに相談してみましょう。クリニックでは膣の状態を詳しく診察し、違和感の原因を丁寧に調べてもらえます。
また、膣の状態によって適した治療法は異なるため、まずはご自身の状態を正確に知ることが大切です。
特に、以下のような症状がある場合は、早めの受診をおすすめします。
- 性行為のたびに出血してしまう
- 痛すぎて入らなかった
- 膣から異臭がし、下着をつけるとかゆい
性交痛のお悩みはみどり美容クリニックで
当院はデリケートゾーンに特化した美容婦人科を日本で始めて導入したクリニックです。今では多くのクリニックで使われているインティマレーザー、ヴィーナスハイフも日本で始めて導入し、これまで多くのクリニックに治療方法を指導してきました。当院ではそのパイオニアである院長が一人ひとり、カウンセリングからアフターケアまですべて担当いたします。
また当院では他の人の目が気になる、恥ずかしい、という思いを減らすために、完全予約制でその時間は患者様一人だけの時間にしております。またビルに入っておりますので、バレる心配もございません。
ご予約は予約フォーム、お電話にて承っておりますので、是非お気軽にカウンセリングにお越しください。
施術担当
インティマレーザー、ウルトラヴェラを日本で初めて導入してきた美容婦人科のパイオニア。美容婦人科の先進国であるアメリカ、ビバリーヒルズにおいてレーザーによる膣の引き締め手術やレーザーを用いた女性器形成のライセンスを日本人女医として初めて習得。その後日本人向けに改良すると共に、より専門的に女性特有のお悩みを解決するため美容婦人科専門クリニックを東京に開業。